コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第100回
Ambrosiakaka アンブロシアカーカ


アメリカを中心に、オレンジやパイナップルなどのフルーツ類とココナッツをクリームで合えたフルーツサラダは「アンブロシア」と呼ばれています。
「アンブロシア」とは「美味」「芳香」を意味する言葉で、ギリシャ神話の神々にとっては、不老不死を叶える魔法の食べ物だったとか。アメリカでシトラスフルーツが流通し始めた1800年後半、アメリカのクックブックに初めて登場した「アンブロシア」は、オレンジのスライスとココナッツに砂糖を重ねただけのシンプルなレシピでした。
その後、クリームやカッテージチーズなどの乳製品と組み合わせたフルーツサラダとして浸透し、アメリカ南部では持ち寄りパーティーの定番料理になりました。さらに変化してスポンジケーキと合体させたのが、「アンブロシアケーキ」で、現在は国や地域によっていろいろなレシピがみられます。
スウェーデンで「アンブロシアカーカ」と呼ばれているのは、スポンジケーキにアイシングをかけ、オレンジピールの甘露煮をトッピングしたもので、クラシックな懐かしいケーキです。
ベストセラーのクックブック「7種の焼き菓子」では、1965年に受賞したレシピが今もそのまま掲載されているほど、長く愛されてきたケーキです。
最近は生地にオレンジ果汁とオレンジピールを混ぜて焼くレシピもみかけますが、今回は50年以上も継承されているオリジナルレシピで作ってみました。

材料 21cmの型 1台分

バター ・・・ 125g
卵 ・・・  2個
グラニュー糖 ・・・135g
薄力粉 ・・・90g
ベーキングパウダー ・・・小さじ1/2
細かく砕いたパン粉 ・・・大さじ3
バター ・・・ 大さじ1
【アイシング】
粉砂糖 250g
オレンジ絞り汁 大さじ2
【トッピング】
オレンジピールの甘露煮 大さじ4(粗めにカットしておく)

準備
・∅ 21cmの焼型にバターを塗り、細かく砕いたパン粉をはたく。
・オーブンを150度に予熱する。

作り方

1.
鍋でバターを溶かし、鍋肌に触れるくらいまでの温度に冷ましておく。
2.
ボウルに卵と砂糖を入れて、白っぽくふんわりするまで泡立てる。
3.
薄力粉とベーキングパウダーをよく混ぜ、ふるいながら2)のボウルに入れて、ゴムベラで切るように素早く混ぜたら、最後に溶かしバターを入れてざっくりと混ぜ合わせる。
4.
準備しておいた焼型に、3)の生地を流し入れて150度のオーブンの下段で25~30分焼く。(竹串をさして焼けているか確認)
5.
粗熱を取って、型から外す。

アイシングを作る
6)ボウルに粉砂糖を入れ、大さじ1のオレンジの絞り汁を入れてよくかき混ぜ、硬さを見ながら残りの絞り汁を少しずつ加えていく。緩くなりすぎた場合は粉砂糖を加えて調整する。

トッピング
7)ケーキがしっかりと冷めたら、6)のアイシングをかけて、オレンジピールの甘露煮を散らす。
*オレンジピールの甘露煮がない場合は、きれいに洗ったオレンジの皮の部分をおろしてふりかけてもよい。

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by Sweden House
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見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
奈良県出身。パレットクラブイラストスクール1期生。
デザイン事務所勤務を経てフリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。
1995年より通算13年間スウェーデンに在住、2013年に帰国。
帰国後はスウェーデン料理のケータリング事業を始める。
Fika(スウェーデンのコーヒータイム)のワークショップをとおして北欧文化を発信中。
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