コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第116回
Napoleonbakelse(ナポレオンバーケルセ)

「ナポレオンケーキ」と聞いて真っ先に想像するのは、かの有名なフランスの皇帝ではないでしょうか。ところがこのケーキ、実は皇帝ナポレオンと全く関係無いようで、イタリアの都市「ナポリ」のスタイルという意味のフランス語が由来しているとか。
世界中にはアメリカを始めイラン、ポーランド、リトアニアなど、形の異なる「ナポレオンケーキ」がいくつか存在しますが、どの国のナポレオンケーキもパイ生地を使うという共通点があり、ナポレオンケーキの原型がフランスの「ミルフィーユ」にあるということがうかがえます。

スウェーデンのナポレオンケーキは、1800年中頃にオーストリアで修行したパティシエ「ヨハン・ブロークヴィスト」が考案したものだそうです。1976年にスウェーデン南部の都市ヴェクショーにオープンした彼のパティスリーは5代に渡り現在も引き継がれています。

ナポレオンケーキはカフェやパティスリーで人気のあるケーキのひとつなので、スウェーデンでホームメイドする人は少ないかもしれません。今回は市販のパイ生地を使って、簡単にできるレシピに挑戦してみました!
パイ生地に挟まれた白い生クリームとトッピングの赤いジャムの華やかなコンビネーションは、1年の始まりにぴったりです。

[材料]8ピース

パイ生地(20cm×10cm) 3枚

(バニラクリーム)
グラニュー糖 大さじ2と1/2
卵黄  2個分
コーンスターチ 大さじ1
バニラビーンズ 1/2本
バター 大さじ1
牛乳 150ml

(フィリング)
生クリーム 150〜200ml
リンゴジャム  140g

(グレイス)
粉砂糖 50g
水 小さじ1

ラズベリージャムorレッドカラントのジャム

作り方

1.
【バニラクリーム】
① 鍋にグラニュー糖、卵黄、コーンスターチ、バニラビーンズ(縦に切り目を入れてナイフでこそぎ出した種と鞘)を入れて、牛乳を注ぎ、泡立てながら温める。焦げ付かないようにとろみが出るまで泡立てたら火からおろして、さらにとろみが出るまで泡立てる。
2.
①の鍋を冷水に浸けながらバターを鍋に入れて溶かし、さらに冷ます。バニラビーンズの鞘を取り出して、冷蔵庫で冷やしておく。
3.
【パイ生地を焼く】
オーブンを200度に予熱する。
4.
クッキングシートを敷いた角皿にパイシート3枚を並べて、フォークで穴を開けたら、オーブンの中段で15分程度焼く。一度オーブンから取り出し、膨らみすぎ防止のためにまな板などの重しを乗せて少し落ち着かせてから、生地だけをオーブンに入れてさらに5分程度焼く。焼き上がったら冷ましておく。 
5.
【フィリング】
生クリームを泡立てて、②のバニラクリームを少しずつ入れて混ぜ合わせる。
6.
④のパイ生地を半分の厚さにカットして6枚のパイ生地にする。
7.
カットしたパイ生地2枚にリンゴジャムを塗り、それぞれにパイ生地をのせる。
8.
⑦に⑤を厚めに塗り、その上にもう1枚ずつパイ生地をのせる。(2つの長方形のケーキができる)
9.
⑧にラズベリージャム(またはレッドカラントジャム)を塗り、その上から粉砂糖と水を混ぜ合わせたグレイスを薄く塗る。冷凍庫に入れて1時間凍らせる。
10.
冷凍庫から出したケーキをそれぞれ4等分する。
*ナイフをお湯で温めてからカットすると、綺麗な切り口に仕上がります。

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by Sweden House
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スウェーデンハウス公式サイト

見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
奈良県出身。パレットクラブイラストスクール1期生。
デザイン事務所勤務を経てフリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。
1995年より通算13年間スウェーデンに在住、2013年に帰国。
帰国後はスウェーデン料理のケータリング事業を始める。
Fika(スウェーデンのコーヒータイム)のワークショップをとおして北欧文化を発信中。
https://www.riekomise.com/
https://www.instagram.com/spisen_jp/