コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第90回
Äppelbullar (エッペルブッラル)アップルバンズ

スウェーデンでは国内だけでも300種類もの林檎の木があるそうです。住宅の庭だけでなく、公園や敷地の中にも必ずと言っていいほど植えられているのを見ると、スウェーデンの人たちが林檎に寄せる熱い想いがうかがえます。
林檎は1年をとおして市場やスーパーの店頭に並んでいますが、9月になるとスウェーデン産の林檎が次々に出始めるので、味比べをするのも秋の楽しみのひとつです。
林檎の木がある家庭では収穫に大忙しで、たくさん採れた林檎はジャムやペーストにして保存します。消費しきれない家庭からは、嬉しいお裾分けをいただくことも度々あります。
林檎はお料理にもよく使われますが、やはり一番出番が多いのは何といってもお菓子作りです。第78回でご紹介した林檎のケーキ「エッペルカーカ」は林檎を使ったお菓子の代表ですが、これ以外にもレシピは驚くほどたくさんあります。
林檎はアーモンドとの相性も良く、アーモンドペーストを生地に詰めたり、練りこんでパウンド風に焼き上げたもの、またクランブルパイやタルトも人気があります。
今回は、古代穀物の一種であるスペルト小麦粉と全粒粉を使用した風味のある生地に、アーモンドペーストと酸味のある林檎を包んで焼いてみました。

林檎の代わりに、秋のフルーツである洋梨やプラムを入れて焼いても良いですね。

材料 16 (大) ~ 25(小) 個分

・ドライイースト(サフ・インスタントイースト金がお薦めです)・・・9g (小さじ3)
・牛乳 ・・・・・ 250ml
・三温糖・・・・・40g(1/2 dl)
・バター(室温に戻す)・・・125g
・a)スペルト小麦粉・・・275g(5dl)
・a)全粒粉・・・・・・・60g(1dl)
・塩・・・・・ひとつまみ
・溶き卵・・・小1個

【フィリング】
・b)バター(室温)・・・・80g
・b)三温糖・・・・・・8g(小さじ2)
・b)アーモンドペースト・・・150g *①
・林檎(紅玉、Jazz(ニュージーランド産)等、酸味の強い品種がお薦めです)1個

【トッピング】
・スライスアーモンド・・・適量

【アイシング】 (お好みで) *②粉砂糖をトッピングしてもよい
・粉砂糖・・・大さじ6
・水・・・・・大さじ1/2
・レモン汁・・・少々

*①アーモンドペーストの作り方はこちら(セムラのレシピ(第10回))
https://mjuk.swedenhouse.co.jp/recipe/recipe_1501/

*②アイシングはアーモンドプードルと粉砂糖(6:4の割合)を混ぜて、牛乳か水を少しずつ加え、硬さを調整しながら作っても良い。

作り方

1.
ボウルに牛乳を入れてドライイーストを溶かし、砂糖を加えて、a)の粉類の半量を加えたら、よく混ぜる。
2.
①に残りの粉と室温で柔らかくしたバターを加えてよく捏ねる。最後に塩少々を加えてさらに良く捏ねる。
*柔らかい生地なので扱いにくいですが、ボウルから生地が離れるようになるまで気長に捏ねてください。柔らかすぎる場合は小麦粉を少し足しながら(大さじ4くらいまで)捏ねると良い。
3.
まとまった②の生地をボウルに入れたまま濡れ布巾をかけて1次発酵させる(1~1時間半程度)
4.
生地が発酵している間にフィリングを作る。
フィリングのb)の材料をよく混ぜ合わせる。
林檎はよく洗ってから皮のまま、小さめのダイスにカットする。
5.
③の発酵した生地を粉をはたいた台の上に出し、麺棒で40cm×40cm程度の正方形に伸ばす。
6.
各辺を4等分(10cm角)か5等分(8cm角)して、正方形にカットして、 フィリングを中央に塗り、カットした林檎を乗せたら、四方の角を持ち上げて中央でくっつけるように止めて、クッキングシートを敷いた角皿かマフィン用紙カップ等に移す。
布巾を被せて35~40分ほど2次発酵させる。
このタイミングでオーブンを250度に設定し予熱する。
7.
生地が膨らんで十分発酵したら、焼き色をよくするために、溶き卵をハケで塗り、スライスアーモンドを散らす。
8.
250度のオーブンで7~10分焼く。
*オーブンによって焼き上がりが違うので、温度と時間は調整してください。
*焼きムラが出る場合は、途中で角皿の前後を返して焼いてください。
9.
アイシングの材料を混ぜる。
10.
焼き上がったら少し冷まし、お好みでアイシングをかけて出来上がり。アイシングの代わりに粉砂糖を振りかけてもよい。

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
見瀬理恵子(イラストレーター)
大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。