コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第107回
Citronkaka med vallmofrön(シトロンカーカ・メ・ヴァルモーフローン) ポピーシード入りレモンケーキ

あんパンのトッピングでお馴染みのポピーシード。
日本では「ケシの実」と呼ばれていますが、正確にはケシ(ポピー)の「実」ではなく「種子(シード)」です。
栄養価が高くビタミンB群や食物繊維も豊富で、悪玉コレストロールを減らす働きがあり、高血圧などの生活習慣病の予防にもなるのだとか。その上ナッツ類に比べアレルギー性が低いという、とても優れた食材のようです。
スウェーデンでは、あんパンのトッピングとは比にならないくらい、表面を覆い尽くすほど大量の黒いポピーシードがトッピングされたパンをよく見かけます。ポピーシードの優れた効用もよく知らず、「さすがにかけすぎじゃない?」と思っていた自分に今更ながら反省しています。
気がつくと、日本でも最近はポピーシードをたっぷり使ったパンやお菓子が増えましたね!
そこで今回は、以前から気になっていたブルーポピーシードをたっぷり使ったレモンケーキを作ってみました。
レモン果汁入りのしっとりとした生地と、ポピーシードのプチプチした食感がよく合います。
オリジナルのレシピでは、スウェーデンで一般的な市販のアーモンドペーストを使いますが、今回、アーモンドプードルに置き換えて甘さを控えめにしたら、レモンの香りがとても爽やかな春らしいケーキになりました。

トッピングのドライレモンスライスは細かくカットして散らしてもOK!パンジーなど、春らしいエディブルフラワーをトッピングにしてもいいですね!
ドライレモンスライスは自分でもつくれるので、おまけのレシピをつけておきます。

[材料] 7x20cmのパウンドケーキ型 1台分

バター(室温) 100g
グラニュー糖 120g
卵(室温に戻しておく) 2個
a)アーモンドプードル 70g
a)薄力粉 50g
a)ベーキングパウダー 小さじ2/3
a)塩 ひとつまみ
レモン 2個 *防カビ剤不使用のオーガニックがお勧め。
ブルーポピーシード(黒いケシの実) 大さじ1+小さじ1(20ml) *白のポピーシードで代用可。

【アイシング】
粉砂糖 100g
レモン汁 大さじ1と1/2程度(レモン1/2個分)

【トッピング】
ドライレモンスライス3~4枚(市販のものor自家製)
ブルーポピーシード(黒いケシの実) *白のポピーシードで代用可。

【準備】 
・オーブンを180度に予熱する。
▪️パウンド型にクッキングシートを敷く。
▪️レモンはタワシなどで綺麗に洗って、皮の部分をゼスターで削る。
▪️レモン汁を絞る。

作り方

1.
a)の材料をボウルでよく混ぜ、ざるなどでふるっておく。
2.
別のボウルにバターとグラニュー糖を入れ、ハンドミキサーで白っぽいクリーム状になるまで攪拌する。
3.
卵を割りほぐし、②のボウルに3回くらいに分けて入れ、ハンドミキサーで攪拌する。
4.
③に①とレモン汁(1と1/2個分)、ゼスターで削ったレモンの皮(2個分)、ブルーポピーシードをいれ、ゴムベラで混ぜ合わせる。
5.
クッキングシートを敷いたパウンド型に④を流し入れ、180度のオーブンの中段で35〜40分焼く。
6.
焼き上がったら、粗熱を取って型から外し、網の上で冷ます。
7.
(アイシングを作る)粉砂糖に少しずつレモン汁(④の残り)を入れ、モタッとするまでゴムベラで混ぜ合わせる。
8.
ケーキが充分に冷めたら、⑦のアイシングを中央から全体に広がるように流しかけて、トッピングのドライレモンスライスとポピーシードを振りかける。

***おまけのレシピ***
[自家製ドライレモンスライスの作り方]
(準備) 
・オーブンを120度に予熱する。

① レモンをタワシなどで綺麗に洗い、3~5mmの厚さにスライスして、お皿に並べて蜂蜜をかけて1晩おく。
② 角皿にオーブンシートを敷き①のレモンを並べ、上からもう1枚オーブンシートを被せて120度のオーブンで30分焼いたら、オーブンシートに挟んだままひっくり返し裏側を20~30分焼く。
③ 角皿のままオーブンから取り出して、被せたオーブンシートを取り除き、そのまま冷ましながら乾燥させる。

*カチカチに乾燥させるより、しっとりしているくらいが良い。
*一晩蜂蜜に浸けたレモンから出たジュースは捨てないで、炭酸で割っていただくと美味しいですよ!

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by Sweden House
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見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
奈良県出身。パレットクラブイラストスクール1期生。
デザイン事務所勤務を経てフリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。
1995年より通算13年間スウェーデンに在住、2013年に帰国。
帰国後はスウェーデン料理のケータリング事業を始める。
Fika(スウェーデンのコーヒータイム)のワークショップをとおして北欧文化を発信中。
https://www.riekomise.com/
https://www.instagram.com/spisen_jp/
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