コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第106回
Lammfärsbiffar(ラムフェッシュビッファル) ラム肉のミニバーグ

季節の行事やお祝い事に登場するスウェーデン料理といえば、サーモンやニシンの酢漬けが定番。
クリスマスにはそこに「ヤンソンさんの誘惑」と「ミートボール」、ミッドサマーには新じゃがが加わり、ポスク(復活祭)には「復活」の象徴でもある卵料理が加わります。
1900年代になってからは、ユダヤ教の復活祭に影響を受けて、ポスクの食卓にラム肉も並ぶようになったと言われています。現在でも、スウェーデンではこの時期に最もラム肉が消費されるそうです。
ラム肉は骨付きのラムチョップをグリルにすることが多いのですが、挽肉料理が好まれるスウェーデンではbiffar(ビッファル)と呼ばれる、ミニサイズのハンバーグも人気です。

日本ではまだまだ一般的ではないラム肉ですが、今回はハーブを効かせたエスニック風の「Lammfärsbiffar/ラムフェッシュビッファル(ラム肉のミニバーグ)」をご紹介します。
地中海周辺の国々ではラム肉料理にはヨーグルトを使ったソースやサラダを添えるのが一般的。今回も付け合わせには、ギリシャ料理のTzatziki (ザジキ)をアレンジした「きゅうりのヨーグルト和え」と根菜のオーブン焼きを一緒に盛り付けました。

[材料]4人分(8個)

ラム挽肉
(挽肉が手に入らない場合は、フードプロセッサーを使用するか、包丁で叩く) 500g
玉ねぎ 1/2個
卵 1個
塩 小さじ1弱(フェタチーズ使用の場合は半量)
ブラックペッパー(挽きたてが望ましい) 適量
フェタチーズ(お好みで。カッテージチーズでも代用可) 100g

(フレッシュハーブ&スパイス)
ローズマリー 1本
タイム 2本
レッドチリ(ホール) 小1本

オリーブオイル 適量
バター 適量

【付け合わせA】
お好きな根菜や玉ねぎ
(写真で使用した根菜)
じゃがいも 3個
レッドビーツ 小2個
バター 適量
塩 少々

【付け合わせB】
きゅうり 2本
a)ヨーグルト(ギリシャ風ヨーグルトが望ましい) 100~150g
a)ガーリック(すり下ろし) 小1/2片
a)塩 小さじ1/4
a)レモン汁orライム汁 大さじ1/2
オリーブオイル 適量

【付け合わせC】
ベビーリーフ等の葉野菜

【準備】 
・オーブンを220度に予熱しておく。

作り方

1.
玉ねぎは細かいみじん切りにする。 フレッシュハーブは葉の部分だけを細かく切る。 レッドチリは縦に切り目を入れて種を出し、みじん切りにする。
2.
ボウルにラム挽肉と①の玉ねぎとハーブ&スパイス、卵、塩、ブラックペッパー、フェタチーズを入れてよく捏ねたら8等分にして、ハンバーグを作る要領で直径5cmほどの平たい丸型に形成する。
3.
<付け合わせA>の根菜類はきれいに洗い、皮を剥いてくし切りにする。 クッキングシートを敷いたオーブンプレートか耐熱皿に入れ、手でバターを刷り込むようにまぶしてから広げ、塩をふりかけたらオーブンで25分ほど焼く。
4.
<付け合わせB>のきゅうりをピーラーでスライスして、キッチンペーパーで水気をとる。 a)を全て混ぜ合わせる。
5.
フライパンにオリーブオイルとバターを引いて②を焼く。
6.
④で味付けしたヨーグルトにきゅうりを混ぜ合わせる。
7.
ミニバーグが焼き上がったら付け合わせの根菜と皿に盛り、きゅうりを盛り付けたらオリーブオイルをまわしかけ、<付け合わせC>のベビーリーフを添える。

*付け合わせの根菜と一緒に、半分にカットしたトマトをオーブンで焼いてもいいですね。
*ヨーグルトと和えるきゅうりは、粗くおろして、Tzatziki (ザジキ)にしてもOK!小さめのキューブにカットすると、さらに食感を楽しめます。
*ラムの挽肉が売られていなかったこともあり、今回久しぶりに義母から譲り受けた肉挽き器を使用しました。
スウェーデンに引っ越した30年近く前には鶏のひき肉が手に入らず、とても重宝していたこの道具。今はフードプロセッサーでも挽肉が作れるので使う必要はないのですが、昔の道具は本当に素敵ですね。

Share
by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
奈良県出身。パレットクラブイラストスクール1期生。
デザイン事務所勤務を経てフリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。
1995年より通算13年間スウェーデンに在住、2013年に帰国。
帰国後はスウェーデン料理のケータリング事業を始める。
Fika(スウェーデンのコーヒータイム)のワークショップをとおして北欧文化を発信中。
https://www.riekomise.com/
https://www.instagram.com/spisen_jp/
静けさ体感フェア