コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第73回
Morotskaka(モーローツカーカ)
キャロットケーキ

Morotskakaモーローツカーカ

春になると、スウェーデンでも店頭に初採りの野菜が並び始めます。中でも葉付き人参を見つけた時は嬉しくて、思わず手が伸びてしまいます。
日本では子どもたちの「苦手な野菜トップ10」に殿堂入りしそうな人参ですが、スウェーデンのものは独特の香りが少ないので、まるでフルーツを食べるようにポリポリとかじるほど、意外と子どもたちには人気の野菜なんですよ。
ですから、当然ケーキにだって使います!
人参をすりおろして作る「Morotskaka(モーローツカーカ)」はその代表。
スウェーデン語で「morot(モーロート)」は人参、「kaka(カーカ)」は焼きっぱなしのケーキのことをいい、皆さんにもお馴染みの「キャロットケーキ」のことを表わします。
「キャロットケーキ」はイギリスが発祥の地といわれ、その起源は中世にまで遡るようです。砂糖が高価だった中世の時代、人参の甘みは砂糖の代替品として扱われ、特にお菓子作りには欠かせない材料となっていました。
第二次世界大戦中に砂糖の入手が困難になり、再びパンやクッキー作りに人参が使われるようになると、1960~70年代には、現在よく見かけるアイシングをかけた現在のスタイルのキャロットケーキが、ヨーロッパやアメリカのカフェで爆発的に広まりました。
スウェーデンでも70年代に流行したこのケーキは、クラッシックなケーキの一つとして今もカフェの人気メニューとなっています。お家にいる時間がたっぷりある時は是非、カロテン豊富な「モーローツカーカ」を作ってみませんか?今回はライムを使って、爽やかに仕上げるレシピをご紹介します。生地にクルミなどのナッツを入れて焼いたり、トッピングも自由に楽しんでくださいね!

材料(∅21cmの型 1台)

・卵・・・2個
・三温糖・・・125g
ⓐ 小麦粉・・・120g
ⓐ ベーキングパウダー・・・小さじ2
ⓐ バニラパウダー・・・・少々 *なければバニラエッセッンスを最後に加えても良い。
ⓐ シナモン・・・・・小さじ1
ⓐ カルダモン・・・・小さじ½
ⓐ ジンジャーパウダー・・・小さじ½
・塩・・・・ひとつまみ
・人参(粗めのすりおろし)・・・200g(中2本程度)
・キャノーラ油(菜種油)・・・100ml

(アイシング)
・バター(室温にしたもの)・・・50g
・粉砂糖・・・・200g
・クリームチーズ・・・100g
・バニラエッセンス・・・少々
・ライム・・・・・1個

作り方

1.
最初にオーブンを160℃に予熱しておく。
底が外せる焼型にバターを塗り、細かく砕いたパン粉をふりかける。(サラダオイルを使用しても良いが、バターの方が型から外しやすい)
2.
大きめのボウルに卵と砂糖を入れて、白っぽくなりふわっとするまで泡立てる。
3.
ⓐ の粉類を混ぜ合わせてザルなどでふるってから、2)のボウルに加えてゴムベラで軽く混ぜる。
4.
洗って皮を剥いた人参を粗めにすりおろし、3)に混ぜ、最後に塩とキャノーラ油を入れて、ムラのないように混ぜ合わせる。
5.
160〜180℃のオーブンで40〜50分焼く。オーブンによって焼き具合が違ってくるので、焼き上がったら竹串を刺して確認してください。 *焼いている間にアイシングを作る。
6.
ライムは皮を綺麗に洗い、表面の緑の部分を削ってゼストを作る。
7.
ライム以外の材料全てをボウルに入れて、滑らかになるまで良く混ぜ合わせる。
8.
飾り用のライムを5〜6枚薄く切って、残りの部分は果汁を絞り、硬さを見ながら少しずつ7)に入れてよく混ぜる。
9.
焼き上がったケーキは粗熱が取れたら、型から外して台の上で冷ます。
10.
お皿に盛り付けてから、アイシングをかけて、スライスしたライムとゼストを飾る。

*底が外せない型の場合は、クッキングペーパーを敷くとよい。
*オイルは癖のないキャノーラオイルがお勧め。
*デコレーションには薄くスライスした人参や、エディブルフラワーを飾ってもいいですね!

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

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見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)
大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。
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