コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

パスタ料理はイタリア発祥の料理ですが、今ではどこの国でも手軽な家庭料理として浸透していますね。
スウェーデンでもスパゲッティミートソースは大好きな家庭料理No.1にあがるほどですが、一般的なパスタとして親しまれていたのはマカロニの方が先のようです。

スウェーデンで最初の料理本といわれる「カイサ・ヴァリのクックブック」には、1755年にマカロニ料理「Stuvade makaroner（スチューヴァッド・マカローネル）」のレシピが紹介されています。現在普及しているスチューヴァッド・マカローネルのレシピは、スウェーデンで生まれたものが半数、残りの半数はその後イギリスから入ってきたマカロニ料理「マカロニキャセロール」をアレンジしたものだといわれています。どちらも長い間、幅広い年齢層に愛されてきた伝統的な家庭料理のひとつで、大抵はミートボールやファールコルブなどのソーセージ類と一緒に盛り付けられ、給食でも子どもたちに大人気のメニューです。

ちなみに元になったイギリスのマカロニ料理「マカロニキャセロール」はベーコンとチーズが入っているグラタン料理で、スウェーデンでは「マカロニボックス」と呼ばれています。
また、スチューヴァッド・マカローネルは、アメリカのソウルフードといわれる「マッケンチーズ（macaroni and cheese)」に似ていますが、チーズをたっぷり絡めた濃厚な味わいのマッケンチーズに比べると、牛乳と塩コショウだけで味付けされたとてもシンプルな料理です。　

本来はマカロニで作るものですが、今回はアルファベットの形をしたかわいいパスタを使ってオリジナルレシピを元に作りました。