コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第33回
Lussekatter(ルッセカット)
「ルシアの猫」という名のサフランパン

スウェーデンではクリスマスシーズンにLussekatt(ルッセカット)「ルシアの猫」という名のサフランパンを食べます。1年で一番暗い時期にあたる12月13日に、光の聖人「ルシア」を祝う祭があり、聖ルシアがこのパンを配ります。
「ルシアの猫」という名前の由来は定かではありませんが、昔のドイツでは、悪魔が配っていたパンを「悪魔の猫」と呼んでいたことから、聖ルシアが配るパンを「ルシアの猫」と呼ぶようになったとも言われています。
スパイスに使うサフランは、アラビア語の「黄金にする」という言葉が変化したもので、スウェーデンでは1800年代からクリスマスのスパイスとして使われてきました。そして、このサフランを使ったルッセカットは、ルシア祭とクリスマスのための特別なパンになりました。千年以上も前から、黄金色のサフランパンは不思議な力を持つと信じられ、願いを込めて様々な形に作られてきました。地方によって形が異なり、車輪や人や動物の形など、その種類は20以上もあるようです。焼いたサフランパンのいくつかは、来年の豊作を願い、種を蒔く春までとっておくことから「種蒔きのクッキー」とも呼ばれていたそうです。香り豊かなサフランを使った「ルシアの猫」を焼いて、クリスマスのFikaを楽しんでみませんか?ルシア祭について詳しくはこちらをご覧ください。
https://mjuk.swedenhouse.co.jp/column/life_1512/

材料(22~23個 )

・バター・・・・・50g
・牛乳・・・・・250ml
・ドライイースト・・・・・6g(小さじ2)
・マスカルポーネチーズ・・・・・125g(水気を切ったヨーグルトで代用可)
・グラニュー糖・・・・・90g
・強力粉・・・・・500g
・サフラン・・・・・0.5g
・卵・・・・・1個(溶き卵)
・レーズン・・・・・50粒程度

作り方

1.
大きめのボウルにドライイーストと小麦粉を混ぜておく。
2.
鍋に牛乳とサフランを入れて火にかけ、沸騰しないよう温める。
3.
②にバターを入れて、37℃以上にならないように注意して温めながら溶かす。
4.
③にグラニュー糖を入れて溶かす。
5.
①のボウルに④を入れ、マスカルポーネチーズも入れてよく混ぜる。
6.
生地がボウルから離れてまとまるまで捏ねる。少し柔らかい生地なので、粉をうちながらまとめていくとよい。
7.
まとまった生地をボウルに入れ、布巾をかけて2倍の大きさになるまで発酵させる。
8.
⑦の生地を、粉をふった台の上にとり出して、捏ねる。
9.
オーブンを240℃に設定して温めておく。
10.
生地を50gずつに分け、細長い棒状にして、S字型になるよう、両端から反対方向に丸め、丸まった中心部分にレーズンを埋め込む。
11.
天板にクッキングシートを敷き、間隔をとりながら⑩を並べて、二次発酵させる。
12.
⑩の生地が2倍近くまで膨らんだら、溶き卵を刷毛でぬり、230℃に温めたオーブンの中段に入れ8分~10分焼く。

*オーブンによって焼き上がりが違ってくるので、焼き色がつくのをみて取り出すとよいです。
*オーブンが小さい場合は3~4回にわけて焼くため、過発酵になりやすいです。残りの生地は成形するまで冷蔵庫に入れておきましょう。

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

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見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)
大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。
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