コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第131回
Fiskpinnar (フィスクピンナル) フィッシュスティック


スカンジナビア半島の東側にあり、東南を海に囲まれたスウェーデンには、昔から魚を食べる習慣があります。
タラはニシンやサーモンと並んで北欧で獲れる代表的な魚。ところが残念なことに、近年バルト海の汚染など海水の変化で漁獲量は著しく減少し、高価で貴重な食材になってしまいました。

タラはグラタン、スープ、ステーキと幅広い調理方法があるなか、特に子どもたちに人気のあるのが「Fiskpinnar(フィスクピンナル)」という衣をつけて揚げたもので、イギリスのフィッシュアンドチップスや日本の魚のフライに相当するものです。

スウェーデンでは、フィスクピンナルは家庭で作る料理というより、綺麗な立方体に調理された冷凍食品のフィスクピンナルをオーブンで焼いて食べるのが一般的です。冷凍のフィスクピンナルには高価なタラの代わりに、ほとんどの場合リーズナブルな白身魚が使われています。
また、フィスクピンナルは学校給食でも定番のメニュー。家庭でも冷凍のミートボールと冷凍のフィスクピンナルは時間のない時のお助けメニューとして冷凍庫に常備されています。

オーブンで温めたフィスクピンナルにはマヨネーズベースのソースやケチャップを添えるのが一般的ですが、とんかつソースをかけて和食風にアレンジするのが我が家流。お弁当のおかずにも使えてとても重宝していました。

今回はタラのフィレを使って、ちょっとリッチな自家製フィスクピンナルにアレンジしてみました。
フランス風のレムラードソースを添えればおしゃれな一皿のできあがりです。

[材料] 2人分

タラのフィレ(皮無し) 300g程度
薄力粉 60g
溶き卵 1個
パン粉 20g
パセリのみじん切り 大さじ1
粉パルメザンチーズ 大さじ1
塩 3g程度
コショウ 少々
揚げ油 (米油かサラダ油) 適量

【準備】
・パン粉に、パセリの葉の部分のみじん切りと、パルメザンチーズを混ぜてミックスパン粉を作っておく。

作り方

1.
タラのフィレに塩をまぶして10分ほどおいたら、キッチンペーパーで水分を拭き取ってからコショウをふる。
2.
タラは長さ5~6cmのスティック状に(魚の太さに合わせて)カットする。
3.
バットまたはボウルを3つ用意して、それぞれに薄力粉、溶き卵、準備しておいたミックスパン粉を入れる。
4.
②のタラに薄力粉→溶き卵→ミックスパン粉の順に衣をつける。
5.
フライパンまたは鍋に油を入れて、衣をつけたタラのスティックを揚げる。

*衣はパセリとパルメザンチーズを混ぜたパン粉にしていますが、もちろん普通のパン粉でもOK。
*フィスクピンナルはコッペパンやバーガーバンズにはさむとフィッシュバーガーにもなるフレキシブルな一品です!

【レムラードソースの作り方】
[材料]約100ml分
・パセリみじん切り 大さじ1/2
・ディルのみじん切り 大さじ1/2
・細ネギの小口切り 大さじ1/2
・ケッパーのみじん切り 小さじ1
・紫玉ねぎのみじん切り 大さじ1/2
・きゅうりピクルス 大さじ1/2
・タラゴン(ドライ) 小さじ1/2
・マヨネーズ 大さじ2と1/2
・サワークリーム 大さじ1/2
・ディジョンマスタード 小さじ1/2
・レモン搾り汁 大さじ1/2

[作り方]
1) 全ての材料を混ぜ合わせる。
*レムラードソースに混ぜるハーブ類やレモン汁の量はお好みで調整してください。
*マヨネーズにレモン汁を混ぜたソースを添えるだけでも美味しいですよ。

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
見瀬理恵子(イラストレーター)
奈良県出身。パレットクラブイラストスクール1期生。
デザイン事務所勤務を経てフリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。
1995年より通算13年間スウェーデンに在住、2013年に帰国。
帰国後はスウェーデン料理のケータリング事業を始める。
Fika(スウェーデンのコーヒータイム)のワークショップをとおして北欧文化を発信中。
https://www.riekomise.com/
https://www.instagram.com/spisen_jp/