コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第109回
Harriet’s Köttfärspaj ハリエットさんのショットフェッシュパイ(ミートパイ)

ミートボールをはじめ、「Pannbiff(パンビッフ)」「Vallenbergeare(ヴァッレンベリヤレ)」「Biff a la Lindström(ビッフ・ア・ラ・リンドストローム)」など、スウェーデンには挽肉で作る料理が多くあります。
挽肉のことをköttfärs(ショットフェッシュ)といい、今回ご紹介する「köttfärspaj(ショットフェッシュパイ)」は挽肉のパイ、いわゆるミートパイのことを言います。
ミートパイといえばイギリスの代表料理ですが、スウェーデンのショットフェッシュパイは味も形も少し異なります。
ミートパイのレシピはおそらく世界中に山ほどあると思いますが、これは私がスウェーデンを初めて訪れた日に、義姉がご馳走してくれたとても思い出深い料理です。我が家ではこの料理に義姉の名前をつけて「ハリエットさんのショットフェシュパイ」と呼び、当時は気に入って自分でも度々作っていました。
パイやキッシュなどは事前に作っておけるので、スウェーデンでは持ち寄りパーティでも人気のメニュー。
そういえば…最近はすっかり遠のいていたショットフェッシュパイ。懐かしくなり古いレシピノートを探りながら久しぶりに作ってみました。
本来のショットフェッシュパイは見た目がかなり素朴なので、今回は少し華やかにアレンジしてご紹介します!

[材料]24~26cmの耐熱皿(グラタン皿 or パイ皿)1台分

〈パイ生地〉
バター 150g
薄力粉 210g
水 大さじ2

〈フィリング〉
玉ねぎ 大1個
セロリ 10~15cm
マッシュルーム 4個程度
ニンニク 3片
挽肉(牛肉または合挽き肉) 600~700g
トマト水煮(カット) 1缶
ブラックオリーブ 6~8個
ブイヨン 1個
赤ワイン 50ml
塩 小さじ1弱
ホワイトペッパー 少々
ベーコン 100g
溶けるチーズ 適量
カラフルミニトマト等 適量
サラダ油 少々

【準備】
・耐熱皿にバターを塗っておく。
・大きさや色の違うトマトを1cmくらいの厚さにスライスしておく。

作り方

1.
ボウルに薄力粉と細かいダイスにカットしたバターを入れ、ブレンダーで混ぜ合わせる。ポロポロになってきたら水を加え、さらに撹拌してひとまとめにする。
2.
バターを塗った耐熱皿に①の生地を指で押さえ、均等に広げながら貼り付けたら、冷蔵庫で冷やす。
3.
フライパンにカットしたベーコンを入れ、中火でカリカリになるまでゆっくり炒め、取り出しておく。
4.
③のフライパンにサラダ油をひき、みじん切りにした玉ねぎ、セロリ、マッシュルーム、ニンニクを入れて、しんなりするまで炒めたら、バットかボウルに取り出しておく。 同じフライパンにサラダ油少々を加えて挽肉を炒め、火が通ったら取り出しておいた野菜類を戻し、トマトの水煮と細かく切ったブラックオリーブ、ブイヨン、赤ワイン、塩、ホワイトペッパー を加えて水気がなくなるまで煮詰める。
5.
②を冷蔵庫から取り出し、底の部分全体にピケ(フォークで穴をあける)をしてから200℃のオーブンで10~12分焼く。
6.
⑤に④のフィリングを詰め、ベーコンを散らしてからチーズを全体にかける。さらにその上にスライスしたトマトをバランスよく並べ、200℃のオーブンで35~40分ほど焼く。

*今回はチーズとトマトをトッピングしましたが、オリジナルのレシピではフィリングを詰めてから生のベーコンを散らし、そのままオーブンに入れて焼きます。
*トマトの代わりに黄色と緑のズッキーニをスライスしたものやアスパラガスなどでデコレーションして焼いてもいいですね。

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by Sweden House
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見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイザー)
奈良県出身。パレットクラブイラストスクール1期生。
デザイン事務所勤務を経てフリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。
1995年より通算13年間スウェーデンに在住、2013年に帰国。
帰国後はスウェーデン料理のケータリング事業を始める。
Fika(スウェーデンのコーヒータイム)のワークショップをとおして北欧文化を発信中。
https://www.riekomise.com/
https://www.instagram.com/spisen_jp/
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