コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第75回
Gurka(グルカ)
キュウリ


スウェーデン語でキュウリのことを「Gurka(グルカ)」と言います。
グルカには大きく分けて2種類あり、サラダとして生で食べる種類と、ピクルスに使用する種類です。
スウェーデンでサラダ用のキュウリを初めて見た時は、日本のものとは比べ物にならない大きさに驚きましたが、薄切りにしてサンドイッチにのせる時に、この太さが結構便利なんだと、後になって気づきました。
瓶詰めで市販されているキュウリのピクルスをご存知の方は多いと思いますが、ピクルス用の生のキュウリは日本であまり見かけることがありませんね。
スウェーデンでは夏になると、普段は見かけない「Västeråsgurka(ヴェステロースグルカ)」という小ぶりで太めのピクルス用のグルカと、香り付けに使うディルの花が店頭に並びます。
ピクルスには、「smörgåsgurka(スモルゴスグルカ)」・「saltgurka(サルトグルカ)」・「bostongurka(ボストングルカ)」の3種類があり、「スモルゴスグルカ(サンドイッチのキュウリ)」は名前のとおり、オープンサンドなどに使うものです。特にレバーパテとの相性は抜群で、日本で売られている一般的なピクルスよりもかなり甘めに味付けされています。 
これに対して「サルトグルカ(塩キュウリ)」は、砂糖不使用かもしくはごく少量で、主に塩とお酢で漬けてあり、お肉料理などの付け合わせに使われます。
「ボストングルカ」の名前の由来は不明ですが、聞くところによると、ピクルスを作る時に切り落としたキュウリの端っこを集めて作ったのがきっかけだとか。玉ねぎとパプリカのみじん切りを加えてハンガリー風の味付けにしたスウェーデンのオリジナルレシピだそうで、主にホットドッグのトッピングに使われます。

今回はお手頃な四葉キュウリ(四川キュウリの一種)を使って、スモルゴスグルカを作ってみました。
最近は店頭で見かけるようになった、黒イボキュウリなど、お漬物に最適なものを使って作っても良いですし、日本でもピクルス用のガーキンキュウリが入手できるようなので、本格的なピクルスも作れますよ。
キュウリのおいしいこの季節に、スウェーデン風ピクルスを手作りしてみてはいかがでしょうか?

日本にあるキュウリの種類
https://www.yasainavi.com/list/cucumber

ガーキンキュウリの通販サイト
https://www.umai-mon.com/user/product/30493

<材料> 1Lの保存容器に入る量

(下漬け)
・四葉キュウリ・・・・・・大3本 (約450g)
・塩・・・・・・・・・・・45g
・水・・・・・・・・・・・450ml(450g)

(本漬け)
・穀物酢・・・・・・・400ml
・水・・・・・・・・・100ml
・グラニュー糖・・・・200ml(180g)
*酢:砂糖 = 2:1の割合で(重さではなく量で)

・ディル・・・・・・・2~3束程度(あればディルの花で)
・マスタードシード・・・大さじ1
・ピンクペッパー・・・・小さじ1(お好みで)

作り方

1.
保存容器は大きめの鍋で煮沸消毒しておく。
2.
キュウリをきれいに洗って水気を拭き取り、0.5~1cmの輪切りにする。
3.
ボウルに水(450g)と10%の塩(45g)を入れて塩が溶けるまでかき混ぜたら、②のキュウリを入れて、冷蔵庫で一晩おく。
4.
冷蔵庫から③を出してザルにあけ、水気をきっておく。
5.
鍋に「本漬け」の材料(酢・水・砂糖)を入れて火にかけ、砂糖が溶けたら火からおろして少し冷ます。
6.
①の容器に④のキュウリとディル、マスタードシード、ピンクペッパー(お好みで)を入れて⑤を注ぐ。 ※キュウリは漬け液からはみださないこと。足りないようなら、酢:砂糖=2:1の割合(重さではなく量)で漬け液を作り足して、加えてください。
7.
途中で何回か容器の上下を逆さにし、均等に混ざるようにして、冷蔵庫で2~3週間寝かせたら食べごろです。(保存は3ヶ月程度)

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by Sweden House
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スウェーデンハウス公式サイト

見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)
大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。
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