コラム from Sweden
12ヶ月のおいしい話

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
スウェーデン料理のレシピ。

第79回
Kladdkaka(クラッドカーカ)
チョコレートケーキ


毎年秋にストックホルムで開催されるチョコレートの祭典は、残念ながら2020年は中止となり、
チョコレート好きのスウェーデンの人たちはがっかり…。
でも、スウェーデンの秋はチョコレートが恋しくなる季節であることに変わりはありません。

スウェーデンの家庭でよく焼かれているケーキに「Kladdkaka(クラッドカーカ)」と呼ばれるチョコレートケーキがあります。「Kladd(クラッド)」は柔らかい状態を表し、「kaka(カーカ)」はデコレーションしていない焼きっぱなしのケーキを表します。つまり、外側がカリッと焼かれていて、中はまだ柔らかい状態というちょっと面白い食感のケーキなのです。

クラッドカーカは、1970年代に「Allt om mat」という雑誌に掲載された「ママのフランス風チョコレートケーキ」がはじまりだといわれています。あるクックブックの著者が、パリで食べたケーキがあまりに美味しかったので、レシピを聞き出して再現しました。ところが、本来使われていたベーキングパウダーを入れ忘れてしまい、間違ったレシピがスウェーデンで定着し、それが今ではこのケーキの特徴にもなりました。そのためにクラッドカーカは「失敗から生まれたケーキ」とも言われています。

今回は、数えきれないほどたくさんある「クラッドカーカ」のレシピの中から、我が家のお気に入りレシピをご紹介しましょう。「百聞は一見に如かず」。あれこれ想像するよりも、実際に食べていただきたいお勧めケーキです。

11月7日は「クラッドカーカの日」。みなさんも自家製のクラッドカーカでお祝いしませんか?
材料も作り方もシンプルですが、オーブンから出すタイミングがポイント。焼きすぎてしまわないよう、気を付けてくださいね。

<材料>21cmのケーキ型 1台分

・バター ・・・・100g
・グラニュー糖 ・・・・250g
・卵 ・・・・2個
・カカオパウダー ・・・・大さじ4
・薄力粉 ・・・・・90g
・塩 ・・・・ひとつまみ
・バニラエッセンス ・・・・数滴(バニラパウダーかバニラオイルでも良い)

・型にぬるバター ・・・・適量
・型にはたく薄力粉、または細かくしたパン粉 ・・・・適量

(トッピング)
・粉砂糖 ・・・・・適量
・ホイップクリーム・・・・適量
・フルーツやベリーとミントの葉・・・・お好みで

Kladdkaka

作り方

1.
オーブンを180度に予熱する。
2.
底が外せるケーキ型の底にクッキングペーパーを敷き、縁の部分にはバターを塗り、薄力粉かパン粉をはたく。
3.
バターを溶かした鍋にグラニュー糖を入れて、ヘラで混ぜながら溶かす。
4.
ボウルに卵と塩をひとつまみ入れて溶きほぐしたら、③を入れてヘラでよく混ぜる。
5.
別のボウルに薄力粉とカカオパウダーを混ぜあわせて、ふるっておく。
6.
⑤に④とバニラエッセンス を加えて、ヘラで混ぜる。(*注 泡立て器は使わない!)
7.
②の型に⑥の生地を流し入れて、180度に温まったオーブンの中段で、焼き過ぎに注意して15~18分程度焼く。 (取り出したとき、中央が少しプルプルしているくらいが良い)
8.
焼いている間にホイップクリームを泡立てる。
9.
焼き上がったら、網の上で少し冷ましてから型から外し、ケーキ皿に移して粉砂糖をふる。温かいうちにホイップクリームと一緒にいただく。

* お好みで季節のフルーツ(ちょっと酸っぱめのベリーなど)やミントの葉を添えるといいでしょう。

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)
大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。
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