コラム from Sweden
北欧の暮らし
ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。
1 エリザベスさん宅のオープンスペースのキッチンとダイニング
北欧の人々の自宅を紹介するコラムを通して、これまでさまざまな家の間取りやインテリアを紹介してきました。今回は3回にわたり、今までにご紹介してきたインテリアをカテゴリーごとにまとめて、最近のトレンドをみていきたいと思います。
1回目は、最近のキッチン事情についてまとめてみました。スウェーデンのキッチンといえば、これまではキッチンの中に簡単な食事や作業をするための小さなテーブルと椅子を置く独立型が主流でしたが、最近の新築住宅やリノベーション後の中古住宅では、オープン型(日本のアイランド型に近いスタイル)が増えています。中央には調理用の作業台があり、片側にスツールや椅子を置き、テーブルの役割も果たしています。
新築の注文住宅に暮らすエリザベスさん(画像1-4)は、日当たりのいいオープンスペースにこだわりました。アイランド型の台にはIHコンロがあり、料理をしながら家族の姿や外の景色が見えるのが気に入っています。築5年ほどの郊外に建つ一軒家に暮らすティナさん(画像5-9)は、リビングルームとダイニングが繋がった広いオープンスペースのシステムキッチンを白に統一しました。アイランドは調理作業兼テーブルになっていて、ここで子どもたちとお菓子を作ったり、慌ただしい平日の朝食を簡単に済ませる場所として重宝しています。エマさん宅(画像10-12)にも、オープンスペースの広々としたキッチンと調理作業兼テーブルのアイランドがあり、家族とのコミュニケーションの場になっています。古い集合住宅をリノベーションしたバルブロさん(画像13-15)は、キッチンやリビングルームの壁と取り除いて広いオープンスペースを作りました。自宅で時々行うホームパーティでも、多くの人を呼べると気に入っています。
このように、最近は広いスペースを有効活用した間取りに人気があります。例えば、大人になっても家族が集まってお誕生日を祝うスウェーデンらしく、お誕生日のホームパーティなど、広さを活かした家族のイベントも増えているようです。
1 アンシャロッテさん宅のソファ
2回目は、北欧のインテリアに欠かせないクッションについてまとめてみました。
クッションは、その色使いによってインテリアの印象をがらりと変えてくれます。画像1と2は、ストライプなど柄のあるクッションと無地のクッションを上手に組み合わせたよい例です。画像1は黒ではなくブラウンのクッションを置くことで優しい印象になり、画像2は赤いクッションがアクセントカラーとなってバランスのいい印象になります。
画像3と4はどちらもスヴェンスクト・テンのエレファント柄のクッションを置いていますが、無地や落ち着いた色と合わせることで、高級感のあるクッションがより引き立ちます。
画像5と6はモノトーンの使い方のよい例で、地味になりがちなモノトーンに異なる模様のクッションを組み合わせることで、インテリアに遊び心を与えています。
画像7と8は、無地のクッションの使い方が参考になります。画像7はヨブスの花柄のソファに、色の異なる無地のクッションを合わせることで、花模様が引き立っています。画像8は、無地のクッションの色選びがポイントです。イケアの白いソファにデンマークのインテリアブランド「HAY」の色合いの異なるいくつかのドットクッションを組み合わせ、柄のあるブランケットを置くことで、華やかな印象になっています。
このように、ソファの柄や色合いに合わせてクッションとのバランスを考えると、オリジナリティのあるインテリアを演出できます。さらに季節ごとにクッションカバーを変えることで、また違った印象になりますね。家具に比べるといろいろお試しができるクッションは、使い勝手のいいインテリアアイテムです。
1 ネコ型の照明がかわいい窓辺のインテリア
最終回は、小物インテリアについてまとめてみました。インテリアの取材をしていて、小物の飾り方に魅了されることがよくあります。それは、その人の個性を表現しつつ、まわりに溶け込んだステキなインテリアになっているからです。好きなものを並べているとはいえ、色合いを揃えたりアクセントになっていたりと、インテリアとしての機能もきちんと果たしています。
画像1、2のように白い窓辺に置かれた黒い動物型の照明や置物が、シンプルでありながら目を惹くインテリアになっています。画像3では、室内に置く観葉植物のポットに特徴をもたせたり、キャンドルと組み合わせるところが北欧らしいですね。画像4のようなキャンドルもインテリアに欠かせませんが、地震の多い日本で火を灯すのは危ないので、LEDキャンドルを使うのがおすすめです。
壁の使い方もさすがで、思い出のプレートを飾ったり(画像5)、小さな棚を作ってお気に入りのものを並べると(画像6-9)、個性的で魅力のあるインテリアになります。壁に棚を作るのが難しい場合は、キャビネットなどのスペースの一部にお気に入りを飾るのもいいですね(画像10-11)。
ポイントは、多くの色を使わず同系色で揃えることです。その中にひとつふたつアクセントになる置物があると目を惹きます。小物のコレクションは、つい自慢したくなるお気に入りの場所になりますが、色合いを工夫することで魅力的なインテリアにもなります。