コラム from Sweden
北欧の暮らし
ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

毎年発表される「World Happiness Report」は、オックスフォード大学の研究機関を中心に、調査会社や国連のネットワークなどが協力して作っている世界の人々の幸福度を調べた国際的なレポートです。2026年の1位はフィンランドで、9年連続です。2位はアイスランド、3位はデンマーク、4位は中米コスタリカ、5位はスウェーデン、6位はノルウェーです。
2026年も北欧諸国が上位を占めた背景には、その国ならではの特別なキーワードがあります。フィンランドの「シス(sisu)」は、困難に直面しても静かに粘り強く乗り越える力を意味し、ネガティブな感情も人生の一部として受け入れる姿勢を含んでいます。デンマークの「ヒュッゲ(hygge)」は、日常の中の心地よさや人との温かな時間を大切にする感覚で、幸福感を日々積み重ねる知恵といえるでしょう。スウェーデンの「ラーゴム(lagom)」は「ちょうどよい」や「多すぎず少なすぎず」というバランスの思想で、無理のない暮らしを可能にしています。ノルウェーの「コーセリ(koselig)」は安心感やぬくもりを重んじる文化を表し、アイスランドには「Þetta reddast(なんとかなる)」という現実に根ざした楽観主義があります。
このように、北欧諸国にはそれぞれに経済的な豊かさだけでなく、人々の価値観や暮らし方に根ざした「幸福の文化」を表す言葉があります。ちなみに、4位のコスタリカには、「プーラヴィーダ(pura vida)」という、「今この瞬間を楽しむ」「シンプルに生きる」といった前向きで明るい人生観を表す言葉があるそうです。
これらに共通するのは、競争よりも調和、過剰よりも適度を大切にする姿勢です。社会制度の充実に加え、こうした価値観が社会全体で共有されていることが、人々の心の安定を支え、北欧諸国を幸福度ランキングの上位へと導いているのです。
