コラム from Sweden
北欧の暮らし
ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。
何か欲しいものがあるとき、新しいものを買うのではなく、まずは古いものの中から探してみる、そんなスタイルが、最近のトレンドになっています。消費するのではなく、すでにあるものを再利用することで、環境への配慮を大切にするという考え方です。
その中でも人気なのが「ロッピス/Loppis」。ロッピスとは、スウェーデン語で「蚤の市」「フリーマーケット」を意味します。誰でも気軽に参加できるロッピスは、不要になったものを売ったり、欲しかったものを安く手に入れたりするのにぴったりの場所です。気候のよい季節には、屋外のロッピスがあちこちで開かれます。
最近、私が訪れたのは、近所の学校の校庭で開催されていたロッピス。修学旅行の資金を集めるために、学校が主催しているものでした。高学年の子どもたちにとってはもう必要のない服や本、おもちゃなどが、低学年の子どもたちにはありがたい品になります。捨てるのではなく、次の世代に引き継いでいく。そんなロッピスは、とても意味のある活動だと感じます。
また、ストックホルムの定番ロッピスといえば、毎週日曜日にコンサートホール前で開かれるロッピス。ここには、いつも同じ顔ぶれの出店者たちが集まり、ヴィンテージ品などのお宝が、手頃な値段で見つかります。「どこから仕入れているの?」と尋ねてみると、亡くなった方の家を整理する際に、処分される品の中から次に大切にしてくれる人がみつかりそうなものを選び取っているのだとか。洗練された北欧ブランドの食器やガラス製品、特に昔のリネン類は掘り出し物として人気です。
ロッピスで古いものを買い、再び暮らしの中で活かす。それは立派なエコライフの実践でもあるのです。