コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第157回
春の訪れを告げるイースターの雑貨たち


長く暗い冬が終わり、春が訪れるとイースターの季節です。2025年のイースターは4月の3週目に当たります。この時期には日照時間も長くなり、昼間、お外での日光浴もとっても気持ちよくなってくる頃です。イースターが近づくにつれて、こちら(第117回)の記事でも紹介しましたが、色鮮やかなカラフルな羽やウールの飾り、そしてワクワクするような可愛らしい雑貨を並べて、春の到来を祝います。
今回はいくつか代表的なものをご紹介します。

▼Påskägg(ポスクエッグ)
イースターといえば卵の飾り。春になり、鶏が卵を産むのもイースターの時期ということと関係があるそう。卵に絵を描いて飾ったり、Påskris(イースターの時に飾る枝)に吊り下げたり、卵の形のケースにお菓子を詰めてエッグハントを楽しみます。

▼Påskkärring(ポスクシェリング)
イースターには魔女のモチーフもよく飾られます。これは、イースターの木曜日に、魔女たちがスウェーデン中部にあるÖland島近くのBlåkulla島に悪魔に会うために集まったとされることからはじまったといわれています。これにちなんで、子供たちが魔女に扮し、イースターのイブか、その前日の木曜日に家々を歩いて、スウェーデン人が大好きなチョコレートやグミなどのお菓子「godis(ゴッディス)」を貰い歩きます。

▼鳥モチーフとPåsktupp(ポスクテュップ/イースターの雄鶏)
イースターには卵にちなんで鳥のモチーフもとても人気です。特にPåsktuppはスウェーデンではイースターのうさぎよりも浸透していた存在で、1900年ごろから、イースターエッグとともにイースターのグリーティングカードに絵柄として描かれることが多くなったのだそう。


こちらはダーラヘストのニワトリ版。木こりが木端をナイフで削り、子どものために馬の形のおもちゃを作ったことから生まれたのがダーラヘストですが、農民文化の深かったダーラナ地方では、馬や牛、鶏は大切な動物だったため、馬の他にも鶏や羊などのダーラヘストが存在します。鶏は用心棒の象徴で、家を守ってくれる存在だったのだとか。

▼Påskharre(ポスクハーレ)
イースターのうさぎは多産と繁栄のシンボル。元々は1900年代初頭にドイツからスウェーデンに入ってきました。アメリカやイギリスではイースターといえばウサギが有名なので、そこからの影響でここ20年ほどの間に浸透したものなのだそうです。

ぜひ可愛らしい色とりどりのイースターの雑貨でお部屋を飾り、春の気分を味わってみてくださいね。

Share
by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

明知直子
千葉大学教育学部卒業後、IDÈEにて家具販売とインテリアコーディネートに携わる。2007年にスウェーデン北極圏の街キルナへ留学。その後ストックホルムで写真を学び、現在はストックホルム郊外の群島アーキペラゴ在住。書籍や雑誌記事の執筆·撮影、日本とスウェーデンに関わるプロジェクトや企画のコーディネートを生業とする。