コラム from Sweden
北欧の暮らし
ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。
スウェーデンのインテリアといえば筆頭に挙がる「Svenskt Tenn(スヴェンスクト・テン)」は、2024年に創立100周年を迎えた老舗ショップです。国際的に知られているというよりは、スウェーデン人の心の拠り所のような存在です。1924年、創業者のエストリット・エリクソンが設立し、1975年からは科学研究と文化を促進するシェル&マルタ・バイエルス財団が所有しているため、ビジネスを広げることよりも、エストリット・エリクソンの意思を守り続けることを使命として活動を続けています。ヨセフ・フランクの植物をモチーフにしたはっきりとした色使いのパターンデザインが有名で、スウェーデン人が一度は取り入れたいインテリアとして高いステータスがあります。色使いが個性的なため、使いこなすのは難しいかもしれませんが、小物や家具と調和させることで高級感のあるインテリアになります。
2024年3月にストックホルムで開催されたアンティークフェアでは、スヴェンスクト・テンの創立100周年を祝う特別展があり、1920-1930年代の珍しい家具や布地などの古いアイテムが展示されました。展示品のほとんどは長年製造されておらず、中古市場にもあまり出回っていないため、個人所有者から借りたものもあったそうです。1930年代にヨセフ・フランクによってデザインされた国立美術館キャビネットとリリエヴァルチ・ソファはスヴェンスクト・テンを代表する家具であり、本店では今でも販売が続けられています。特にリリエヴァルチ・ソファは、さまざまな生地が使われるスヴェンスクト・テンのアイコンとも言われるソファです。スヴェンスクト・テンの高級感を味わってみたいという方は、クッションやランプシェードから取り入れてみるのがお勧めです。
Svenskt Tenn
https://www.svenskttenn.com/