コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第102回
ストックホルム市内の集合住宅に暮らすスサンネ・ヨセフソン/Susanne Josephsonさんのご自宅1

北欧の人々にご自宅を紹介していただくコラム、今回はストックホルム市内の集合住宅にお住まいのインテリアコーディネーター、スサンネ・ヨセフソンさんです。
高級住宅地と言われるエステルマルム地区にあるこの築100年の集合住宅は、天井までの高さが3メートル以上あるゆったりとした造りになっています。

スサンネさんはインテリアコーディネーターとして30年以上の経験があり、ノーベル賞受賞者が泊まるグランドホテルやイケアなど、幅広いクライアントのインテリアを請け負っています。ご自宅のインテリアももちろんご自身のアイデアが満載です。実は、北欧のインテリア誌の自宅取材は一切断っているそうで、遠い日本ならいいですよ、と快諾していただきました。2人の子どもが自立してからは、175平方メートルもあるご自宅にひとりで住んでいます。スサンネさんがここに引っ越してきたのは25年前で、当時はカラフルだった壁やドアなどを全て真っ白に塗り替えました。見渡す限りホワイト一色に徹底し、全ての部屋の壁、ドア、天井を白く塗り替えるのに足かけ10年かかったそうです。スサンネさん宅にはリビングルーム、ダイニングルーム、ベッドルーム2つ、アトリエとキッチンがあり、真ん中のメインホールを中心に、リビングルームからベッドルームまでぐるりと回れる設計になっています。

 

ストックホルム市内の集合住宅に暮らすスサンネ・ヨセフソン/Susanne Josephsonさんのご自宅2

壁や天井やドアなどを全て真っ白に整えた室内の特徴的なインテリアは、有名なアートや思い出の絵などを飾った壁です。ちょっとお金を出して手に入れたアートや、一点ものの写真、知人のアートや子どもが小さかったころの作品、自分で作ったアートなどを、とてもバランスよく並べています。この壁の使い方は、ぜひ私たちも参考にしたい部分です。自分なりのこだわりを持って飾る壁には愛着が生まれ、訪ねてくるお客様につい説明したくなるのだそう。スサンネさんは、全ての壁を飾るのではなく、ところどころに空白を作ることでバランスのいいインテリアになるといいます。テレビを置いている壁は真っ白のままにするなど、あえて何も置かないスペースもあり、他の家では見ることのない、彼女なりのインテリアコーディネーターとしてのこだわりを感じました。また、母から譲り受けたというスヴェンスクト・テンのソファやイタリアの高級家具と一緒に、セカンドハンドで買った500円程度の家具も置かれています。歴史が感じられるアームチェアの近くにおもちゃのようなアートがあるなど、完璧に飾りすぎず、どこかに緩さがあるのがいいそうです。その人なりのこだわりと緩さのあるインテリアは、訪ねる人もワクワクした気持ちになりますね。

スヴェンスクト・テンについてはこちら>

 

Share
by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

ブルセリド山本由香(デザインコンサルタント)
1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2002年に初の北欧デザイン情報サイト「スウェーデンスタイル・コム」を創設し、北欧デザインやライフスタイル情報を日本に紹介。現地デザイナーとのネットワークがあり、MUJIスウェーデンのプロジェクトに関わる等、日本と北欧の架け橋として活躍中。日本向けの北欧パターン事業Scandinavian Pattern Collectionの現地代理人を務める。