コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第139回
ストックホルム郊外の一軒家に暮らすアンデシュ・オルソン (Anders Olsson) さんのご自宅1


北欧の人々にご自宅を紹介していただくコラム、今回はストックホルム郊外の湖際に建つ一軒家に暮らすアンデシュ・オルソン (Anders Olsson) さんです。

ストックホルム中心地から車で15分ほどの湖畔にたたずむ一軒家にご家族と暮らすアンデシュさん。70歳を超えた今では、時々好きな仕事をしながら悠々自適に暮らしています。アンデシュさんご夫妻は30年ほど前に、1937年に建てられた家を含めた1800平方メートルの敷地を手に入れました。ストックホルム市内にありながら、プライベートビーチ付きの自宅は羨ましい限りです。室内の大規模なリノベーションは、家を手に入れて10年くらい経ってから始めました。湖側に窓を広く取ったダイニングスペースを追加し、地下には小さなワインセラーを作りました。リビングルームとダイニングルームの広い窓からは湖が臨めて、明るい陽射しが入ってきます。

家のインテリアは、オフィスや公共施設のインテリアデザインを仕事としている奥様のエヴァさんと一緒に考えます。ビジネス家具メーカーのCEOを長年務めたアンデシュさんは家具にも詳しく、気に入った家具をていねいに選んで長年愛用しています。インテリアは全体的にシンプルな印象で、リビングルームの家具は白と黒に統一しています。そんな中にあって、スウェーデンのレジェンドデザイナー、ヨナス・ボリーンのKvistという枝をモチーフにした照明が目を惹きます。
 

ストックホルム郊外の一軒家に暮らすアンデシュ・オルソン (Anders Olsson) さんのご自宅2


アンデシュさん宅のインテリアはシンプルで、窓際には観葉植物を置く程度でスッキリしています。明るい色彩のテキスタイルもなく、全体的に色合いも落ち着いています。その分、壁のあちこちに飾られたアートが目を惹きます。アンデシュさんはご自身も絵を描かれるほどのアート好き。北欧出身の気に入ったアーティストが何人かいて、彼らのアートを販売することもあるそうです。リトグラフや油絵など、カラフルなアートがあちこちに飾られています。

アンデシュさん宅の自慢は、なんと言っても庭から続くプライベートビーチです。ビーチ脇にサウナ小屋を建て、庭にガラス貼りの温室を作りました。冬の間は凍った湖でスケートを楽しみ、春から秋には釣りや湖水浴を楽しみます。手漕ぎボートとヨットも所有していて、春から秋にかけてはボートで近くの島に行ったり、湖上を散策します。水の都ストックホルムの暮らしにおいて船での移動は一般的ですが、湖の近くに暮らす人々にはボートを所有している人も多いようです。温室ではトマトや野菜を育てたり、フィーカを楽しんだり、外を眺めてのんびりと過ごします。8月にはザリガニパーティをこの温室で行うのが恒例だそうです。
 

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

ブルセリド山本由香(デザインコンサルタント)
1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2002年に初の北欧デザイン情報サイト「スウェーデンスタイル・コム」を創設し、北欧デザインやライフスタイル情報を日本に紹介。現地デザイナーとのネットワークがあり、MUJIスウェーデンのプロジェクトに関わる等、日本と北欧の架け橋として活躍中。日本向けの北欧パターン事業Scandinavian Pattern Collectionの現地代理人を務める。