コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第136回
スウェーデン、ストックホルム群島の一軒家に暮らすエマ・ベリ (Emma Berg) さんのご自宅1

北欧の人々にご自宅を紹介していただくコラム、今回はストックホルム群島の住宅地に建つ一軒家に暮らすエマ・ベリ (Emma Berg) さんです。

水の都ストックホルムには24000の島々からなる群島があります。エマさんの家がある群島は戸建て住宅やサマーハウスが多く建つエリアで、交通機関も整っているため、ストックホルム中心地から20分程度で到着します。近くには湖や森があり、自然にも恵まれたエリアです。エマさん宅の建物は1978年に建てられ、エマさんが購入したのは2019年。屋根や外装はそのままに、電気、水道、排水、暖房システム、間取りの変更など、屋内のほぼ全面にわたるリフォームを行いました。

シングルマザーであるエマさんには10代の子どもたちが3人いて、2週間ごとにこの家にやってきます。約170平米で3階建ての家の1階には収納スペースと洗濯室があり、日々の暮らしはリビングルームのある2階とベッドルームのある3階を使っています。リビングルームは家族が一緒の時間を過ごしやすいように、ダイニングとキッチンをつなげて、広々としたオープンスペースにしています。エマさんは約20年間にわたってオフィスや個人宅のインテリアデザインに携わっていて、ご自宅のインテリアも自分で手がけています。曽祖父から受け継いだ古い家具と新しい家具を組み合わせるなど、できるだけニュートラルでシンプルなインテリアを心がけています。
 

スウェーデン、ストックホルム群島の一軒家に暮らすエマ・ベリ (Emma Berg) さんのご自宅2

約20年間、オフィスや個人宅のインテリアデザインに携わっていたエマさんは、ご自宅のインテリアも自分で手がけています。色味のあるテキスタイルや壁の色を時々塗り変えることで、インテリアを新しく見せる工夫をしたり、アンティーク家具を上手に使っています。古い家具は誰かに愛された感覚があり、それがとても心地いいそうです。エマさんなりに塗り直したり手直しをしながら、受け継いだ家具を大切に使っています。

エマさん宅を訪れて目に留まるのは、あちこちに飾られている写真やアートのコレクション。エマさんはコレクションをアレンジするのが趣味で、部屋の雰囲気に合わせてあれこれ組み合わせているそうです。子どもの絵は成長が見られるので、幼いころに描いた絵と大きくなって描いた絵を組み合わせるなど、コレクションにもストーリーがあります。子どもの絵をこのように飾るといい思い出になりますね。

「古いものと斬新なものを組み合わせるのが好き」というエマさんは、完璧に整っていないインテリアが楽しいといいます。エマさんが目指しているのは「温かみがあり、歓迎されていると感じる家」。決して見せびらかすためではなく、居心地のよい家にすることが最も大切です。エマさんならではのアートコレクションは、まさしくほっこりしていて人々を歓迎するインテリアです。
 

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

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ブルセリド山本由香(デザインコンサルタント)
1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2002年に初の北欧デザイン情報サイト「スウェーデンスタイル・コム」を創設し、北欧デザインやライフスタイル情報を日本に紹介。現地デザイナーとのネットワークがあり、MUJIスウェーデンのプロジェクトに関わる等、日本と北欧の架け橋として活躍中。日本向けの北欧パターン事業Scandinavian Pattern Collectionの現地代理人を務める。