コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第134回
新しいペイントブランドCANCAN

インテリアを自分たちの手で作るのが得意なスウェーデンの人たちにとって、ペイントはインテリアを仕上げるのに欠かせないツールです。2023年秋の北欧インテリアフェアに登場した「CANCAN」は、デザインやインテリア業界のトップクリエイターたちによる新ブランドで、今までになかった66色のカラーパレットが発表されました。それぞれのカラーは赤や黄色といった一般的な呼び方ではなく、「NYターコイズ」「東京ブラシ」など、個性的なネーミングとストーリーが添えられています。例えばピンク系の「東京ブラシ」は、クリエイターが東京に行った時、ふと目に留まったピンク色の塗装用のブラシの美しさに気づいたのがきっかけです。満開の桜が美しいこともあり、東京からピンク色をイメージする人も多いようです。

そして、CANCANはこんなブランドメッセージを伝えています。
「無難な色の壁に飽きていませんか。トレンドや専門家など、他人の意見に惑わされることなく、自分自身がどんな色が好きか、どんな色の部屋に暮らしたいか、感覚を解放して考えてみませんか。この66色の中から、ぜひ好きな色を選んでみて下さい」

ワクワクしながら66色を見ていて、私が特に気になったホワイト系のカラーをふたつ紹介しましょう。「雪の彫刻」は札幌の雪まつりで優勝したスウェーデンの彫刻のイメージで、「ストックホルム・ヌーボー」は雪の積もったストックホルムの白い景色のイメージです。ストーリーを読んでいると、それぞれのカラーにどんどん引き込まれていき、カラーはもっと個人が自由に楽しむものなのだというクリエイターたちの生き生きとした感性が伝わってきます。CANCANのウェブサイトでは、全66色のカラーをご覧いただけます。スウェーデン語ですが、ぜひCANCANの世界観を楽しんでください。
https://www.colorama.se/cancan/

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

ブルセリド山本由香(デザインコンサルタント)
1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2002年に初の北欧デザイン情報サイト「スウェーデンスタイル・コム」を創設し、北欧デザインやライフスタイル情報を日本に紹介。現地デザイナーとのネットワークがあり、MUJIスウェーデンのプロジェクトに関わる等、日本と北欧の架け橋として活躍中。日本向けの北欧パターン事業Scandinavian Pattern Collectionの現地代理人を務める。