コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第119回
スウェーデン、ストックホルム市内の集合住宅に暮らすアンナ・リンドステン (Anna Lindsten) さんのご自宅1

北欧の人々にご自宅を紹介していただくコラム、今回はストックホルム、クングスホルメン地区の集合住宅に暮らすアンナ・リンドステン(Anna Lindsten)さんです。
アンナさんはストックホルムを拠点とするイラストレーターで、特に子ども向けのイラストを得意としています。アンナさんが暮らす集合住宅は1897年に建てられたもので、アンナさん一家は2008年に引っ越してきました。夫と14歳と17歳の2人の子どもと愛犬ヒラと暮らしています。

アンナさん一家は、2020年に半年かけて大規模なリノベーションを行いました。その理由は、子どもが大きくなり、それぞれに個室が必要になったことです。リノベーションのイメージをスケッチして、改装業者やインテリアデザイナーと相談しながら、ひとつひとつ進めていきました。もともとはキッチンとリビングルームが大きなひとつの部屋でしたが、古いタイルストーブのある場所をキッチンにしてリビングルームから独立させ、子ども部屋も作りました。インテリアは建物が建てられた時代に合わせています。古いドアにガラスを入れてアップサイクルしたり、再利用できる工夫をしました。理想の住まいになるように工夫を凝らしながら、家族の成長に合わせて家も成長していきます。

アンナさんのウェブサイト https://www.annalindsten.se/
 

スウェーデン、ストックホルム市内の集合住宅に暮らすアンナ・リンドステン (Anna Lindsten) さんのご自宅2

北欧の人々にご自宅を紹介していただくコラム、今回はリノベーションした後のアンナさんのインテリアについてご紹介します。建物が建てられた1900年ごろのインテリアに合わせたというアンナさん宅のいちばんの魅力は、なんといってもタイルストーブ(タイル張りの暖炉/Kakelugn)です。美しいタイル張りの暖炉は18世紀に作られ、当時の住宅の最も重要な熱源となりました。第一次世界大戦後にセントラルヒーティングが各家庭に普及してからは廃れていきましたが、今ではタイルストーブのある家の価値が上がっています。アンナさん宅の家具は、祖父母や両親から受け継いだものや、子どものころから使っているものです。また、あちこちの部屋に美しい壁紙が使われていて、玄関ホールとベッドルームの壁紙はウィリアムス・モリスです。祖母から譲り受けたというリビングルームに置かれたカール・マルムステンのソファは、ピンクだったカバーをリノベーションに合わせてグレイにしました。質のいいソファは、カバーを新しくすることで時代を超えて長く使うことができます。

アンナさんのウェブサイト https://www.annalindsten.se/
 

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

ブルセリド山本由香(デザインコンサルタント)
1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2002年に初の北欧デザイン情報サイト「スウェーデンスタイル・コム」を創設し、北欧デザインやライフスタイル情報を日本に紹介。現地デザイナーとのネットワークがあり、MUJIスウェーデンのプロジェクトに関わる等、日本と北欧の架け橋として活躍中。日本向けの北欧パターン事業Scandinavian Pattern Collectionの現地代理人を務める。