コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第82回
美しい冬のスウェーデン


例年のように、大勢で集まるカウントダウンパーティーはできませんでしたが、スウェーデンでは、新年を祝う打ち上げ花火で新しい年が明けました。
目まぐるしく変化する世の中、2021年はどんな年になるのでしょうか。

ゆっくり考える時間があった昨年、私自身スウェーデン在住中には気に留めていなかったことがいくつかあることに気づきました。そのひとつは、日々の生活の中で、どれだけ身近な自然に癒されていたかということです。特に、遠くまで足を伸ばさないと豊かな自然に接することのできない今は、つくづくそう感じさせられます。
スウェーデンでは首都ストックホルムでもすぐそばに自然があり、明るい夏なら仕事帰りに海辺の散歩や公園の芝生の上でピクニックができ、冬はウインタースポーツが無料で楽しめます。雪が積もって、湖が凍ると街が一変しておとぎ話の世界に変身する様は、厳しい寒さを耐え凌ぐ人々への、自然からのご褒美のようにさえ感じます。
温暖化の影響で北部では雪が少なくなり、南部でも今まで栽培できなかったブドウの栽培が始まり、スウェーデン産のワインまで登場するようになりました。ストックホルムでも毎年ホワイトクリスマスを迎える機会が減り、ここ数年は綺麗な雪景色も当たり前ではなくなっています。今年はふと、懐かしい大雪の日のストックホルムの景色をたくさん思い出しました。
自由に渡航ができる日が早くくることを祈りながら、そしてその時がきたら是非、美しい冬のスウェーデンを訪れていただきたいという思いで、私の思い出の美しい景色をご紹介します



Ska vi fika i Japan(スカ・ヴィ・フィーカ・イ・ヤーパン)?
日本でフィーカしませんか?


スウェーデンのコーヒー文化「fika(フィーカ)」を紹介するワークショップやイベントで、
最近は「フィーカ、知っています!」とお声をいただく機会が増えました。
今回は在日スウェーデン大使館のフィーカにお邪魔して、その様子をご紹介します。

フィーカのお菓子は持ち回りで用意されており、取材に伺った日は広報部職員の速水さんが、一足早く春のお菓子「Semla(セムラ)」をご用意されていました!皆さんコーヒーにはこだわりがあるようで、豆はスウェーデンから輸入するそうです。

広報部のヨハンソン弘美さんは、「スウェーデンに住んでいたのでフィーカはもちろん知っていましたが、日本ではそれぞれ好きな時間にコーヒーを飲むことはあっても、皆が集まり一緒にフィーカをすることはなかったので、大使館で仕事を始めて驚きました!」と。
今では、おうちでも家族に「フィーカしよう!」と気軽に声をかけるようになったとか。

フィーカは人と人の関係を良くするツールでもあると言われています。フラットな社会スウェーデンといえど、上司に気を遣うことも多いのが現実。だからこそ、隣同士に座って垣根を超えて仲良く話ができるフィーカタイムは特別なのだそう。リモートワークが多い現在でも「各自フィーカをするの忘れないように!」と、打ち合わせと同じスタンスでメールが届くのにはさすがに驚いたそうです。スウェーデンの人々にとって、いかにフィーカが大切なのかがよくわかりますね。

広報部のハンナさんからは、「スキー場にあるVåffelstuga /ワッフェルスチューガ(ワッフルの小屋)で、ホッカホカのワッフルを食べるのが最高にmysig(ミューシグ)!」と、お気に入りのフィーカを教えていただきました。

今回フィーカの準備をされた速水さんにその思い出を尋ねると、「スウェーデンに住んでいた小学生の頃、初めて飲んだサフトには、とても驚きました!」とのこと。フィーカではコーヒーを飲む人が多いのですが、子どもたちにとっては、濃縮ジュースを水で割って飲む「サフト」が定番。フィーカのテーブルには自分の好きな味にできるよう、濃縮ジュースとお水が置いてあることも普通ですが、日本ではあまり見かけませんね。
また、スウェーデンに住んだことで、仕事人間のお父様がなんと自宅でお菓子を焼くようになられたとのこと!フィーカが持つ影響力は凄いですね。お父様が作られたパイナップルケーキやサフランパンは、今も鮮明に覚えている懐かしいフィーカの味だそうです。

Semla(セムラ)について詳しくはこちら
https://mjuk.swedenhouse.co.jp/recipe/recipe_1501/

Mysig(ミューシグ)について詳しくはこちら
https://mjuk.swedenhouse.co.jp/column/life_1910/

コーヒーと北欧のはなし

世界のコーヒー消費国ランキングで、トップを占める北欧の国々。コーヒー豆の産地でもない北の国で、なぜこれほどまでにコーヒーが愛されているのでしょうか。

コーヒーの成り立ちは諸説あるようですが、かつて、木に成っている赤い実を食べた鳥たちが元気になったのを見たエチオピアの羊飼が、自分もその赤い実を食べたところ、踊り出すほど元気になりました。その実を牧師に持ち帰りましたが、牧師はその良さが理解できず、赤い実を暖炉に投げ捨てました。暖炉の中で煎られた珈琲の豆は、いい香りを放ち、その香りに誘われてやってきた別の牧師が、暖炉から豆を取り出し、臼で挽きお湯をかけて飲みました。これが最初のコーヒーと言われています。

スウェーデンでは、トルコに遠征に行ったカール12世がそこで振る舞われたコーヒーに魅せられ、持ち帰ったのが始まりと記録されています。1700年代に入ってもまだまだ高価だったコーヒーは貴族や上流階級の間だけの楽しみで、当時コーヒー400gの価格は農家の見習い少年の1年分の給料に匹敵するほどだったといわれています。 
贅沢なコーヒーの摂取に批判が起こり、1756年には初めて「コーヒー禁止令」が発令されました。そしてその後1820年代までの間、数回にわたり禁止令が発令されますが、撤回されたのち、コーヒーは国民に最も愛される飲み物となりました。
北欧諸国のコーヒー消費量がトップになった背景には、スウェーデンのフィーカに代表されるコーヒーブレイクの文化が大きく影響しているようです。厳しい寒さと暗く長い冬には、温かいコーヒーと甘い焼き菓子で心と体を暖め、人と人とが交流する必要があるからなのでしょう。

Try Swedishのサイト
http://www.tryswedish.com/

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by Sweden House
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ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)
ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)
大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。