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北欧の暮らし
ハウスメーカー【
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】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。
第50回
Majblomma (マイブロンマ)
スウェーデンには「5月の花/Majblomma(マイブロンマ)」という、日本の赤い羽根共同募金のような活動があります。
マイブロンマが赤い羽根共同募金と違うところは、毎年シンボルデザインが変わることです。基本的な花の形は同じですが、全国の子どもたちによる応募作品のなかから、その年のテーマに沿った色とデザインを子どもたちの投票によって決めます。2018年は、可愛い夏の虫「丸鼻蜂」をモチーフにした、黒とゴールドにパールをあしらった花が選ばれました。毎年、選ばれた花は小さなピンやシール、金属製のブローチ、ポストカード、キーホルダーなどに展開され、学校やスカウトなどの団体で子どもたち自身が販売します。
マイブロンマの活動は、結核と貧困から子どもたちを救う目的で1907年にヨーテボリで始まり、その後世界中に広がりました。結核の根絶を機に活動が打ち切られた国もありますが、スウェーデンを始め北欧の国々では今も毎年続けられています。
活動で得た収益金は、放課後の課外活動資金に使われるほか、経済的に弱い立場にいる子どもたちを支えるために、申請すれば個人でも支給される仕組みになっています。
赤い羽根と同じく、この時期には可愛いマイブロンマを洋服やカバンにつけている人をたくさん見かけます。
写真:子どもたちとマイブロンマ
スマホのアプリを使って投票する。
街頭での販売の他に、スマートフォンなどでも簡単に支払えるようになっている。
HP
http://www.majblomman.se/
スウェーデンの母の日 Mors dag(モーシュ・ダーグ)
5月最後の日曜日、スウェーデンでは母の日を祝います。福祉社会が発展した1900年代のスウェーデンでは休日が増え、母の日もそのひとつとして、1919年にアメリカを手本にして制定されました。
次の年には「Mors dag(母の日)」と呼ばれる小冊子が出版され、そこには母の日を過ごす手引きが記されていたそうです。
ちなみに内容は以下のようなものでした。
・家に国旗を掲げる。
・朝、子どもたちは歌を歌いながら母親を起こしに行く。
・母親が起きる前に子どもたちはパンとコーヒーの朝食を準備して、お花と小さなプレゼントでお祝いする。
・母親はその日、家事から解放される。子どもたちはベッドメイキングし、掃除をし、食事を作り、お皿を洗う。
・父親がいる午後のコーヒータイムや夕方に家族でお祝いをする。
・家を離れた子どもはハガキや手紙を出して母の日のお祝いをする。
このように当時のスウェーデンは今とは違い、女性が家事から解放されることは珍しく、「Mors dag」は貴重な1日だったようですね。
母親の役割がずいぶん変わった今では、お祝いの仕方も変わって来ていますが、
今ではそういう時代があったという象徴として残っているようです。
写真:母のベッドに朝食を運びお祝いをする子供たち
カフェの屋外席 Uteservering(ウーテセルヴェーリング)
5月になるとスウェーデンにも、ようやく春がやって来ます。
野原や森には花が咲き始めたかと思うと、あっという間に地面を覆い尽くします。
カフェやレストランでは、この頃からテーブルを屋外に出してサービスを始めます。
冬場でも太陽の光を求めて日向ぼっこをするスウェーデン人ですから、日当たりの良いカフェはそれだけで人気カフェとなります。大抵は屋外の席から埋まっていき、ほとんどの人が太陽に向かって座っている光景は日本人には少々奇妙にも見えるかもしれませんが、スウェーデンではごく普通の光景です。
また5月といっても10度そこそこの寒い日もあるなか、それでも外に座ってFikaや食事をするのがスウェーデン人。そのためカフェやレストランの外席にはストーブが備え付けられ、必ずブランケットが用意されています。
はっきりとした四季があって、夏には嫌というほど太陽を浴びる日本とはかなり事情が違うようです。
写真:レストランは屋外の席からうまっていく
#スウェーデンの行事
#フィーカ
#マイブロンマ
#春の訪れ
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by Sweden House
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ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)
大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。
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