コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第114回
スウェーデン、ストックホルム市内の集合住宅に暮らすクリスティーナ・マットソン セーデルンド(Christina Mattsson-Söderlundh)さんのご自宅1


北欧の人々にご自宅を紹介していただくコラム、今回はストックホルム市内の集合住宅に暮らすクリスティーナ・マットソン セーデルンド(Christina Mattsson-Söderlundh)さんです。
クリスティーナさんは、2001年に女性初の北方民族博物館※の館長に就任して2015年まで勤め上げたちょっとした著名人です。ご主人のミカエルさんはアーティストであり、ミカエルさんの母親はスウェーデンの手染めテキスタイルブランド「ヨブス/Jobs」の創設者リサベット・ヨブスです。そんなクリスティーナさん宅は、室内の至るところにヨブスにまつわる生地や陶器があり、ミカエルさんの絵画も飾られています。
1910年に建てられた集合住宅は、市内の中心地にあるヴァーサスタン地区にあります。1977年に引っ越して来た時にちょうど建物のリノベーションがあったため、自分たちの好みの間取りにすることができました。その後リノベーションをすることはありませんでしたが、壁紙を張り替えたり、壁の色を塗り替えたりといったメンテナンスは時々行っています。155平米ある広い室内には、出窓のあるファミリールーム、ダイニングルーム、リビングルームと大きな部屋が3つあり、部屋ごとに壁の色が異なるのが特徴です。

※北方民族博物館(Nordiska Museet)
ストックホルムにあり、スウェーデン文化史と民族誌の貴重な資料が展示されています。
https://www.nordiskamuseet.se/en
 

スウェーデン、ストックホルム市内の集合住宅に暮らすクリスティーナ・マットソン セーデルンド(Christina Mattsson-Söderlundh)さんのご自宅2


クリスティーナさんの義母はスウェーデンの手染めテキスタイルブランド「ヨブス/Jobs」の創設者リサベット・ヨブスであり、室内はまるでヨブス美術館のようにさまざまな作品が飾られています。リサベットとゴッケン・ヨブス姉妹は陶芸家を経たのちにテキスタイル制作を手がけ、1946年にヨブス・ハンドプリント工房/Jobs Handtryckを設立しました。ヨブスのテキスタイルはスウェーデンのホームインテリアを彩るデザインとして多くの人々に親しまれ、ヨブス姉妹のオリジナルはヴィンテージとしての価値を高めています。

クリスティーナさんは、現在ゴッケン・ヨブス社の代表を務め、ヨブスのプロモーションに携わっています。最近はヨブスの講演会で全国をまわっていて、ヨブス人気を再認識しているそうです。ヨブスのテキスタイルは昔ながらの手染めという伝統工芸を引き継ぎ、ダーラナ地方のレクサンドに工房があります。スウェーデンに生息する植物をモチーフにした色鮮やかなデザインを美しい手染めで表現した生地は多くの人々を魅了しています。スウェーデンハウスのモデルハウスでもよく使われていますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

ブルセリド山本由香(デザインコンサルタント)
1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2002年に初の北欧デザイン情報サイト「スウェーデンスタイル・コム」を創設し、北欧デザインやライフスタイル情報を日本に紹介。現地デザイナーとのネットワークがあり、MUJIスウェーデンのプロジェクトに関わる等、日本と北欧の架け橋として活躍中。日本向けの北欧パターン事業Scandinavian Pattern Collectionの現地代理人を務める。