コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第107回
「子どもの成長に合わせた」素敵な子ども部屋のインテリア

ヨーテボリ在住のエンマ・オラウソンさんの長女ヴィルデちゃんのお部屋はクリエイティブで素敵な工夫がいっぱいです。もともと「子ども部屋のインテリアを考えるのが夢だった」というエンマさん。魅力的な子ども部屋は、イタリアで生まれた教育法モンテッソーリの「子どもの月齢に合わせたインテリアを配する」という点にインスピレーションを得てお部屋作りに取り入れたのだそう。「子どもの手が届く高さに家具や物を置き、遊ぶ意欲を掻き立てるようにしました」。例えば本棚。普通本棚に入れた本は背表紙しかみえませんが、それだとワクワクしないし、読書をしてみたいという興味も湧きにくいもの。表紙を見せて並べられるよう、空き箱を利用し、子どもの手が届く高さに本を並べて収納出来る家具を作ったのだそう。
おもちゃも同じように、例えば“タイヤがついているもの”がテーマだったら、車・トラクター・電車など、ローテーションで小出しにするのがいいとのこと。いつも少しずつ変化があると、子どもにとって遊びの空間がより魅力的になるのだそうです。
「スウェーデンでは子どもが“自分で自分の部屋を決めたい!”と言い出すまでは、インテリアにはベージュやパステルカラー、明るく落ち着いた色合いのいわゆるスカンジナビアスタイルが人気です。でも私たちは部屋に入った途端“ワオ!”と嬉しくなるような部屋にしたかったので、娘の大好きな黄色を取り入れ、赤やオレンジなど暖かみのある色を中心にコーディネートしました。」無垢材を取り入れると木の質感が調和を生み出してくれるし、インテリアに自然の要素が入ってくるので、落ち着いた雰囲気にもなるのだそう。
動物のフィギュアや木のパズルなど、自分達が子どもの頃に遊んだおもちゃもたくさんヴィルデちゃんに引き継ぎました。家具などはだいたいセカンドハンドで揃えているのだそう。新しく買うのではなく、古くても使えるものは上手に取り入れていきたい、とエンマさんは続けます。
「パンデミック中は家にいることが多かったので、何とかして家の中で子どもたちを楽しませなければ、と考えた人が多かったんじゃないかしら。そのため、どうしたら子どもの遊ぶ意欲を掻き立てられるのか、という考えがコロナ禍で広がったのではないかしら」
子どもの成長によって、部屋はどんどん変化するもの。部屋づくりも子どもと一緒に楽しんでいきたいですね。

エンマさんのお宅のヴィルデちゃん(2歳)の部屋はクリエイティブなママの工夫がいっぱい。暖色系の柔らかなアースカラー、自然素材で出来たおもちゃや家具が並びます。

天蓋は子ども部屋で人気のアイテム。モンテッソーリ式にはベッドも子どもが登りやすいよう出来るだけ低いものを選ぶのだとか。

気に入るものがなかったので、エンマさんが夏のバカンスの間にDIYで作った本棚。木製のアルファベッドを貼っています。壁のドットは壁紙シートを利用。

おもちゃはテーマを決めて家型の家具に厳選して少しだけ飾ります。見えないところにしまうより、子どもが喜んで遊ぶのだそう。

ヴィルデちゃんお気に入りの子ども用キッチンのおもちゃ。赤いレトロの電話は蚤の市で手に入れたもの。この日はパパの誕生日でおやすみ前におもちゃのケーキでお祝い。

ヨーテボリ在住のエンマさんと娘のヴィルデちゃん。インスタアカウント @vildeleker ではDIYプロジェクト、子育てライフハック、リサイクルやセカンドハンド、蚤の市などで見つけた物や子ども部屋の素敵な投稿がたくさん!

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

明知直子
千葉大学教育学部卒業後、IDÈEにて家具販売とインテリアコーディネートに携わる。2007年にスウェーデン北極圏の街キルナへ留学。その後ストックホルムで写真を学び、現在はストックホルム郊外の群島アーキペラゴ在住。書籍や雑誌記事の執筆·撮影、日本とスウェーデンに関わるプロジェクトや企画のコーディネートを生業とする。