コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第153回
ストックホルム市内の集合住宅に暮らすインゲラ・ヨンデル (Ingela Jondell)さんのご自宅1

北欧・スウェーデンの家 インゲラ・ヨンデルさんのご自宅1

北欧の人々にご自宅を紹介していただくコラム、今回はストックホルム市内の集合住宅におひとりさまで暮らすインゲラ・ヨンデル (Ingela Jondell)さんです。

ストックホルム市内にあるハンマルビー・ショースタッド/Hammarby Sjöstadは、建物、技術設備、交通環境に対して厳しい環境要件が定められており、エネルギー、上下水道、廃棄物に関する環境ソリューションが決められているハンマルビー・モデルという独自のエコサイクルを持つ世界的にも注目を集めている地域です。日本など海外からの視察も絶えないこの地区の集合住宅に、2007年から暮らしているインゲラさん。ここに来る前は150平方メートルの一戸建てに子どもたちと暮らしていましたが、子どもたちが成長して家を出てから、おひとりさまとしてここに引っ越してきました。早くにご主人を亡くしてシングルマザーであったインゲラさんですが、息子の友人と家族ぐるみで親しくしているうちに、シングルファーザーであった友人の父親と懇意になり、20年経った今でもお付き合いが続いているそうです。とはいえ一緒に暮らすことはなく、別々に住居を持ってお互いによい関係を保っています。光のたくさん入るこの家を訪れるたびに、自分の好きなインテリアに囲まれて、パートナーと程よい距離感を持って暮らしている彼女のライフスタイルに憧れを抱いています。

 

ストックホルム市内の集合住宅に暮らすインゲラ・ヨンデル (Ingela Jondell)さんのご自宅2

北欧・スウェーデンのインテリア インゲラ・ヨンデルさんのご自宅1

インゲラさんの集合住宅は1LDKで、ひとり暮らしには十分な広さです。ドアを開けてまず目に飛び込んでくるのが、玄関ホール全体を覆っている動物柄の壁紙です。アフリカの国立公園にいるヒヒやカメレオンがアカシアの木で日向ぼっこをしている「サブティ/Savuti」という絵柄の壁紙は、引っ越してきた時にインゲラさんが選びました。訪ねてくる人に強い印象を与える玄関ホールにしたいというインゲラさんの狙いであり、まさしくその通りの印象を受けます。玄関ホールには、両親から受け継いだという古い木製の家具が置かれていて、モダンな壁紙と古い家具とのコントラストが際立ちます。スウェーデンの家庭でよく見かける家族写真やアート作品が壁のあちこちにあり、リビングルームに飾られたアートは、インゲラさんの作品やお子さんが幼いころに描いた作品と上手に組み合わされています。
パートナーとのほどよい距離感を保ちながら年金生活を楽しんでいるインゲラさんの趣味は、ちょっと手の込んだアート作品を作ること。同じ趣味を持つ友人たちと個展を開くこともあるそうで、なかなかの腕前です。週末はパートナーと小旅行に行ったり、ゆったりとした時間を過ごしています。

 

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by Sweden House
人と環境にやさしい住まい「スウェーデンハウス」。高い住宅性能を備えているからこそ叶えられる、快適で豊かな暮らしをご提供しています。

スウェーデンハウス公式サイト

ブルセリド山本由香(デザインコンサルタント)
1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2002年に初の北欧デザイン情報サイト「スウェーデンスタイル・コム」を創設し、北欧デザインやライフスタイル情報を日本に紹介。現地デザイナーとのネットワークがあり、MUJIスウェーデンのプロジェクトに関わる等、日本と北欧の架け橋として活躍中。日本向けの北欧パターン事業Scandinavian Pattern Collectionの現地代理人を務める。
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