コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第151回
クリスマスの飾り「Julpynt」

モミの木でリースを作ったり、ツリーの飾りつけをしたり、プレゼントのラッピングをしたり、クリスマスは家を飾る楽しみを味わえる特別なイベントでもありますよね。

「クリスマスの飾り」のことをスウェーデン語でJulpynt(ユールピント)といいますが、この単語はJul(クリスマス)とpyntという二つの部分から成り立っています。Pynt自体は「家にあるシンプルで小さな飾り」という意味。

Julpyntは家の中(や周辺)に特化されている単語のようで、例えば街の広場に飾られたトナカイとサンタの電飾の飾りはJuldekoration(ユールデコレーション)と呼ばれ、Julpyntとは呼びません。人によっても若干認識が違う部分もあるかとは思いますが、私はJulpyntを「家の中にある自分や家族の喜びのために飾られる小さなもの」と理解しています。(ここにもスウェーデン人の深いお家愛が感じられて、私は大好きな言葉です)
したがってJulpyntとはクリスマスのために準備する飾りで、星型のランプだったり、小さなトムテの置物だったり、食卓に飾る赤いテーブルランナーだったりします。学校や保育園のクリスマスの工作で作る木の枝や毛糸で作るトムテも代表的なJulpyntと言えます。
 


調べているうちに出会ったのが、この「Julpynt」という素敵な本。この本では、紙などの身近な素材を使って作れるクリスマスツリーの飾りの作り方が紹介されています。著者は北方民族博物館で毎年飾られる巨大なクリスマスツリーのデコレーターをしていたLenaさんとその妹でグラフィックデザイナーのMariaさんのお二人。Lenaさんはスウェーデンにある古いクリスマスのオーナメントの飾りからインスピレーションを得てデザインしたのだそう。クリスマスの飾りは市販のものもたくさんありますが、自分でお気に入りを作って、クリスマスの楽しいひと時をたくさん見つけてください、とのメッセージが序文で紹介されています。


「Julpynt-Prydnader till granen att göra själv」
著者/Lena Nilsson, Maria Svedberg
出版社/BERGHS

Movie: Akechi Naoko

さて、代表的なJulpyntの一つに挙げることができるのが「Smällkaramell(スメルキャラメル)」。子どものいる家でクリスマス前に作るもので、中にお菓子や小さなプレゼントを入れて、クリスマスツリーに飾ります。簡単に作れて見た目も華やかなので、ぜひご自宅で作ってみてはいかがでしょうか。

〈用意するもの〉
・薄葉紙(自宅にある薄い紙や包装紙でも可)2枚
・トイレットペーパーの芯
・はさみ
・のりorテープ
・定規
・飴などのお菓子

〈作り方〉
① 色の異なる薄い薄葉紙を2枚用意し、端と端を合わせる。

② 中央にトイレットペーパーの芯を置き、そこから左右1cmくらいのポイントに印をつけ、定規でラインを引く。

③ 紙の両端からラインに向かって、1cmの幅で山折り・谷折りを繰り返す。

④ 1cmほどの幅で、ラインまでハサミを入れる。

⑤ トイレットペーパーのロールをはじから巻き上げていく。巻き終わった部分はテープやのりでとめる。

⑥ 片方の端を紐で結ぶ。中にお菓子を入れ、反対側も結ぶ。出来上がり。


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by Sweden House
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明知直子
千葉大学教育学部卒業後、IDÈEにて家具販売とインテリアコーディネートに携わる。2007年にスウェーデン北極圏の街キルナへ留学。その後ストックホルムで写真を学び、現在はストックホルム郊外の群島アーキペラゴ在住。書籍や雑誌記事の執筆·撮影、日本とスウェーデンに関わるプロジェクトや企画のコーディネートを生業とする。
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