コラム from Sweden
北欧の暮らし

ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

第25回
スウェーデン王室にプリンス誕生!

スウェーデン王室にプリンス誕生!
2016年3月2日にスウェーデン王室に新しいプリンス、オスカル・カール・オーロフ王子が誕生しました。
母親のヴィクトリア王太子は第1子の時と同じく、カロリンスカ大学病院で出産され、12時間後の翌日には退院されたそうです。
妹にあたるマデレーン王女、弟君のカール・フィリップ王子にもお子様が誕生するなど、ここのところおめでたいニュースが続いているスウェーデン王室は、国民により近い存在であろうとする、世界でも稀な開かれた王室ではないかと思います。王室にはフェイスブックアカウントがあり、王子誕生のニュースもフェイスブックで真っ先に伝えられました。王女や王子も少ない護衛で普通に買い物をしたり、一般人と同じ飛行機に乗ったりと、日本では到底考えられない生活ぶりです。また、ヴィクトリア王太子はスウェーデンを代表するファストファッションブランド「H&M」のドレスを公の場で着用されているというのも、なんとも微笑ましいエピソードですね。

写真:3月2日に誕生されたOscar Carl Olof王子

Fikaの文化

Fikaの文化

 

最近は日本でもFika(フィーカ)という言葉を見かける機会が増えました。フィーカとは、簡単にいえばスウェーデンのコーヒータイムのことで、コーヒーにあう焼き菓子が必ず振舞われることがフィーカの条件です。近隣国デンマーク人もスウェーデンに来てこの習慣に驚いたというくらいですから、やはり独特な文化といえるでしょう。仕事場には必ずフィーカルームがあり、フィーカタイムも勤務時間に組み込まれています。また、来客時には必ずフィーカのおもてなしから始まります。プライベートタイムを大切にするスウェーデン人にとって、勤務時間内でお客様を接待し、親睦をはかる機会としてもフィーカは恰好の場になります。
もちろんプライベートでもフィーカは憩いのひとときです。気の置けない友人や家族とコーヒーを飲みながら美味しい焼き菓子を味わう特別な時間です。
フィーカの歴史は1910年にまで遡りますが、1950年代にはまだ主婦が多かったスウェーデンで、家庭でお菓子を焼く習慣が一般的になりました。そして女性が社会で活躍している現在でも、料理は男性に任せて、デザートやフィーカ用の焼き菓子を担当する女性は少なくありません。

写真:カフェでfika

valborg(ヴァルボォリ)春の大焚き火

valborg(ヴァルボォリ)春の大焚き火

 

春の始まりはどこの国でも同じ。冬の残りの寒さと始まったばかりのあたたかさの間を行ったり来たりする日々が続きます。スウェーデンでもこの時期は、びっくりするほど温度差のある不安定な気候です。春分の日を境に日は長くなるものの、木々はまだ葉っぱをつけ始めたばかり。地面には花が咲き始め、芝の緑色もどんどん鮮やかになってくる中、4月最後の日は各地で春の大焚き火が行われます。もともとはキリスト教の行事だったのですが、今では古いものを燃やし新しい季節「春」を迎える行事として人々に受けとめられています。
またこの日は、5月に高校を卒業する生徒たちが卒業式にかぶる帽子を授与される日でもあります。18歳で成人になるスウェーデンでは、卒業式が終わると大人の世界へ、新しい人生の始まりです。大学では終了の行事が行われ、大学の街ウプサラやルンドでは、この帽子をかぶった学生たちが春の歌を歌い、朝まで飲み明かすのだそうです。
これらのイベントが終わると、スウェーデンはいよいよ春本番を迎えます。

写真:大きな炎を囲んで大勢の人が集まるウーリクスダール城の焚き火

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by Sweden House
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見瀬理恵子(イラストレーター&フードアドバイサー)
ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)
大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。