コラム from Sweden
北欧の暮らし
ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。
ストックホルムからバスで25分の場所にある陶磁器の町グスタフスベリ。
この街が位置するヴァルムドー・コミューン(コミューンは日本の市町村にあたる自治体を表します)の人口は約46,000人で、そのうち役所のあるグスタフスベリには19,000人が住んでいます。
ここには素晴らしいデザインと陶磁器の歴史を残した1825年創業のグスタフスベリ製陶所の製造ラインが一部残っているほか、スウェーデンを代表する陶芸家リサ・ラーソンのフィギュアを作る工房があることでも有名です。
都心にも近く、同時に自然や群島もあり、陶磁器の深い文化もあることから人気で、近年は移り住む人も多く、国内でも急速な発展を遂げている自治体の一つです。ここ数年は「グスタフスベリプロジェクト」という名のもとに大規模な都市開発が進んでおり、2023年には商業施設や文化会館のほか、4,000世帯のアパート・住宅が完成予定、人口1万人の増加を見込んでいます。
私がこの自治体に引っ越してきた2011年から比べても、続々と素敵なお店やカフェが出来て、街を盛り上げようという雰囲気が高まり、新しいコミュニティーの繋がりが出来ているのを感じます。
今回は、個人的なおすすめをご紹介したいと思います。
まずグスタフスベリ港より少し手前にあるCafe Villagatan 1(@villagatan1)は、テキスタイルアーティストのアネット・グルマンデルさんが自宅の一階部分で運営する素敵なガーデンカフェ。彼女の美意識と世界観に触れられる素敵な場所です。
カフェの後は、古いお家が残るエリアを散歩しながら教会の中にあるヴィンテージショップ(@jetsonsretrodesign)へ。ミッドセンチュリーデザインの名品コレクターだったマグヌスさんが2017年に開いたお店です。ヴィンテージ好きな方には必見の場所。隣接するVåffelmakeriet(@vaffelmakeriet)では焼き立てワッフルを頂けるので、我が家の子どもたちも大好きな場所。ついつい立ち寄ってしまいます。
ここに来たら外せないのがグスタフスベリ陶磁器博物館(@gustavsbergsporslinsmuseum)。グスタフスベリ製陶所から生まれた食器シリーズやアートピースの展示を通して、この地で築かれた陶磁器の歴史を知ることが出来ます(2018年からはスウェーデン国立美術館が運営を引き継いでいます)。グスタフスベリ製陶所で作られていたアイテムの一部は、今も同じエリアにある「Gustavsbergs Porslinsfabrik」(@gustavsbergsporslin)で生産されています。またここからすぐのリサの作品を作る工房「Keramikstudion」にはブティックも併設。これらのお店も必見です。
そのまま旧工場エリアの裏側に周りましょう。2020年にオープンしたマイクロロースタリーのKersh Kafferosteri(@kershkaffe)でコーヒー豆をお買い物。店内では石窯で焼くピザも頂けます。ランチ時には同じ建物内で創作活動をする新進気鋭のアーティストに会えることも。
一日で周りきれない旅行者の方には、かつての製陶所の一部を改装してオープンしたホテルBlå Blomに宿泊するのもおすすめです。
魅力満載の陶磁器の町グスタフスベリ。ストックホルムからもアクセスしやすいので、ぜひ訪れてみてくださいね。