コラム from Sweden
北欧の暮らし
ハウスメーカー【スウェーデンハウス】がお届けする、
時季折々の北欧のコラム。

北欧のペンキ文化とAlcroの魅力
北欧にはスウェーデンのBeckers、Nordström、デンマークのFlugger、ノルウェーのJotunなどさまざまな塗料メーカーがあります。その色の豊富さやサステナビリティ・環境への配慮という点から、建築家やデザイナーなどから人気なのだそう。
1906年創業のスウェーデン発ブランドAlcro(アルクロ)は、特に豊かなカラーバリエーションが特徴。色にこだわりたい人達から根強い支持を集めています。

Täbyにある色専門のショップを訪ねて
我が家のAltanを綺麗にしたら、屋外家具が古びたようにみえて気になりました。そこで今日はストックホルム北部Täbyにあるカラー専門店Alcro Studioへ。屋内・屋外の色選びをサポートしてくれる色のプロフェッショナルが在籍しており、高級住宅地であるTäby、Lidingö、Djursholmから近く、インテリアや建築に関心の高い来訪者も多いそうです。

ペンキや壁紙などを豊富に取りそろえた大型専門店。インテリア・色の専門家4名のコンサルティングも受けられます。

屋外家具の塗装に使うなら、外壁・窓枠用のペンキがおすすめだそうです。耐久性が高く、光沢・色もちも良く、水性で扱いやすく、屋外の家具のペイントにも適しています。
色選びの際に注意したいのは、自然光の影響。屋外ではいろいろな色が若干青みがかって見えるのだそう。白を選ぶ場合は、黄色味を足したクリーム系の白だと、心地良い白になるのだとか。(室内で真っ白に見える色だと、寒色系のトーンの白に見えてしまうそうです)
室内用・外壁用など用途に応じたカラーサンプルがたくさん。
このカラーサンプルは外壁用の色として特別に開発されたものだそう。
耐久性を高めより黄色味が強く出る顔料が使われています。
Movie: Akechi Naoko
スウェーデンで一番人気のファサード色「ファールンレッド」もいろいろなニュアンスがあります。この赤には黄色味が入っているため、青系を合わせる場合、グリーンがかった青(黄色味のある青)を選ぶと全体に調和が生まれるそう。「色は必ず自然光の下で最終確認を」と色の専門家Angelinaさんがアドバイスしてくれました。
ラウンジチェアにはここ数年流行っていたスモーキーなピンク系を選びました。ファサードカラーのコレクションから、詩的な名前が素敵なmåndamn「月屑」。青はskuggblå「暗闇の青」を。


色を選んだらすぐに調合してもらい完成。

アートと色が出会う場所
Alcroは、色を単なる「塗る材料」ではなく、空間を体験する手段ととらえています。アーティストや建築家、スタイリストとのコラボレーションも積極的に行なっており、毎年発表されるオリジナルカラーコレクションは色の物語性と哲学を伝えてくれる提案が魅力です。

アーティストEmilia Ilkeとのコラボレーション。
作家自身の記憶・アート作品・想い出の香りなどからインスパイアしたオリジナルカラー12色をコレクションとして発表。

お庭時間をもっと心地よくするために
お気に入りのガーデンファニチャーも、色を塗って綺麗にするとまた新品のような輝きに。
定期的なメンテナンスは家具の寿命を伸ばし、ますます愛着も深まり、屋外での時間がより一層素敵なものになるはず。時間のある夏休みや、この夏の終わりにぜひ家具をリニューアルしてみてはいかが。

